小説NO.46 「NO.4 ジャスリー」
さて、こうして3つの道をそれぞれパートナーと、歩むことになった5人。
朱音は「朱鳳凰」がパートナーだと信じていた。
ひとりじゃ、ない。そう言い聞かせていた。
まずは、ルースと健司が歩んだ道、左の通路のお話。
「なんだか・・・不思議な空間っすね(・_・;)」
ルースは健司にそういった。
歩く床はくもりガラスのようで、あるくとカッ、カッと音が鳴る。
足を置いた部分は黄緑色のランプが点滅する。ホワーッと光るのだ。
もし、「色の上を歩け」と言われたのなら、「そういうシステムか」、と納得もできる。
だが、自分の足の裏に床が反応すると言うのは何だか気味が悪い。
「まぁ、ここのことはよくわからんからな。気を抜くなよ。いつ、誰が、現れるかも・・・謎なんだから。」
健司は気を張り詰めて周りをうかがう。
特に誰の気配も、ない。
黄緑色に照らされたふたりは、まるでカメラのシャッターを切られた後の様に、
まぶたの裏にぼんやり光の玉を感じていた。
不快だ。ふたりともそう感じていた。視野が狭まって困る。
段々と光は強度を増しているようにさえ感じた。
まるで目に「慣れ」を与えないかのように…。
どのくらい歩いただろう。本当に進んでいるだろうか?
一本道に感じるこの通路。
しかし少し前に、健司が後ろを見たときはもう、
通路の入り口は、まるで存在しなかったかのように姿をけしていた。
(ハズレくじか?ここは・・・。)
健司は心の中で呟いた。
ふと健司はルースのほうを見る。
思わずぎょっとした。
ルースが歩いた足跡(光を帯びた場所)から、細かな芽が生えてきている。
さっき振り返ったときはこんなものは無かった・・・。
健司は自分の足跡を確認しようとした。
・・・が、足が動かない。
足に目をやる。
何と、成長した植物が健司の足に絡み付いてきていたのだ・・・!
前に進まなくなった健司を不思議に思ったルースは健司を見た。無論言葉が出ない。
パートナーの足が植物体に喰われている。
どうしたらいいのか分からなかったが、ひとまず剣でそっと植物体を切り取ることにした。
運がいいことに、まだ成熟しきっていない茎や蔓は、なんとか取ることができた。
「すまん、助かったよ。」
健司は絡みついていた植物を振り払いながら言う。
「何なんだろう…?これから歩くにも、危険ですね(-。-;)」
ルースは腕組して先が見えない通路の先を眺めた。
「やめてよ~。ワタクシのかわいい植物ちゃんをいじめるのは┐( ̄ヘ ̄)┌」
床の下から声がする。大人の女性の声。一体どこに?!
健司は床に気配を感じ、下に目をやってぎょっとした。
すりガラスの一部がくもりを消し、透明になっている。
そしてそこからは、金髪でロングヘアーの美人な女性が顔を覗かせ、
こちらに向かって、ウインクしているではないか!
「ベッピンさんだなー( ̄ー☆」
ルースはガラス越しの女性にうっとり。
(馬鹿かこいつ・・・。)
健司はそう感じたが、即座に突っ込みを入れた。
「おまえなぁ!敵に決まってるだろ!ふざけるな!」
ルースはそれにハッとし、
「すまねぇ;」といって気持ちを切りかえた様子だった。
「ワタクシは、ジャスリーよ。お花をこよなく愛す女(^ε^)♪」
そう言うとジャスリーはガラスをすり抜けて健司・ルースと同じ通路にひょいっと現れた。
胸の大きく開いた黒の革ジャンに真っ赤なミニスカート。そしてハイヒールのブーツ。
手に植物の蔓を巻きつけている様はまるでSMの女王様のようにも見える・・・(;´▽`A``
「お前は、何者だよ。七つ坊と同じ系統か?」
ルースがドスを効かせて尋ねる。
するとジャスリーは答えた。
「やっだぁ!!あんなクソと一緒にしないで頂戴!
ワタクシは王様からNO.4の名を貰いし者なのよ!」
「な、何だって?!」
(ついに現れたか。NO.のつく者が…)
健司もルースも息を呑んで構えた。
「ワタクシに会ったってこと。どういうことか分かってるかしら?
ワタクシのお花の餌になってもらうってことよ!いいわね!」
NO.を持つ者。
最初に現れたのは、美貌のトゲを持つ女、ジャスリーだった・・・。
NO.を持つものとの決戦が・・・ついに・・・始まる。