小説NO.33 ~作戦会議~ 其の弐 「ティング」
「あるとき父は、思ったんだ。『自分を絶対に裏切らない兵がほしい。』ってね。
そこで父は考え付いた。
そのとき彼についていた兵の、NO.1~NO.4はそのまま残し、NO.5~NO.10の兵の魂を抜いて、そこから「気」を抽出し、その集合体で人を造りだせないか…と。
ひとりひとりの力はNO.1~NO.4には劣るが、それらを集めたパワーははかり知れないからね。
僕が産まれる前から、彼の元にいる研究者たちにより、実験は始まっていたようだよ。
そして数十年のときを経て、培養された物体は・・・完成してしまったんだ。」
シュリは、ふぅ・・・(´・ω・`)、と溜息をつく。
「そ、それが、ティングってやつなのかよΣ(゚д゚;)!」
ルースは思わず叫んだ。
「その通りさ。
でも、実際、彼の姿を見たことはないんだ。見たことが無い・・・というか、
彼は6人の気を集めて造られているからね、姿さえ6変化するんだ。
つまり戦い方、得意な技も6つ以上あるってことになる・・・。」
こちらは戦士5人。それに加えて向こうは王を含め6人。しかもそのうちの1人は6人分の
集合体で出来ている打なんて・・・。
皆の周りに、重い沈黙が流れていた。
その沈黙を消すほどの笑顔で、健司はこう言った。
「はっは(°∀°)b !なんてことねぇよ!サラもちゃんも2変化できる。ルース君も2変化できる。
それにシュリ君は、悪魔に取り憑かれてても強かったのに、もうその悪魔さえいない。
朱音も剣を使えるようになった。死人のはずの俺だっている(^∇^)
最初っから尻込みしてちゃ、何にもなんねぇだろ?」
そして健司はシュリに目をやると、にやっと笑って付け加えた。
「愛があればな、人はどうやってでも、愛する人をまもりたくなるもんだよ、な( ̄▽+ ̄*)?ふふ」
「な?!(°Д°;≡°Д°;)」
声を揃えて私とシュリが焦る。サラとルースはきょとん、としているが・・・。
健司には先ほど部屋でふたりがしていた会話などが、お見通しだったようだ・・・。恐るべし!
「は、まぁ。そうですね、色々と思うことはあるかもしれませんが、
とにかく行くしかないのです・・・。勝てますよ!必ず。」
シュリは下を向き、頬を赤らめ、皆に解散を告げた。
出発は6日後の夜。それまで各自修行に取り組むこととなった。
出発の前日だけは、疲労を溜めぬよう、安静にすることも皆意見が一致し、決定した。
皆、各自の部屋に戻った。
サラは、実は一番この戦いに怯えていた。
なぜならば、狼になっていないときの彼女は、そこまで戦力となる「力や技」を持っていないからである。
サラは、パタパタと部屋へ向かった。彼女の「ダーリン」ことルースの部屋へ・・・。
「お。どうしたo(^▽^)o?」
剣を磨いていたルースは、サラの訪問を温かく迎え入れる。
サラは、自分の悩みをルースに告白した。
「そう、か。」
ルースだって、サラの心配をしていないはずは無い。
こうして悩みを打ち明けてくれる日を待っていた。
「こう言う日が来ると思ってよ。お前にバッチリの武器、作ってあるんだ。
お前がもっとでかくなったら、渡そうと思ってたが、お前、何年経っても・・・
見かけ、変わんないもんな(;´▽`A``
今が、渡し時なんだと思うから、ちょっとまって,てな。」
ルースは部屋の奥で何かゴソゴソしている。
(見かけ変わらないってなによぉ。もう(`ε´))
そう思いつつも、サラは嬉しかった。ルースが自分のことを考え、何かしようとしてくれていることが。
「あったぞー。ほぃよ(*^ー^)ノ」
サラは驚いた。
(ルースがあたいに?こ、これを!?)
そう、実はルース、自分の修行もしつつ、彼女のために、
「特別な武器」を用意していたのである。