小説NO.19 ~地下室の特訓 1日目~ 其の弐 | もうすぐって…いつ?

小説NO.19 ~地下室の特訓 1日目~ 其の弐

「あたいの格好は子供に見えるかもしれない。

でも実際、生きてる年月は朱音さんより長い。この世界は時間の流れ方が違うからね。

ここは手加減なんかいらない。

まずは好きなようにかかってきて!」


右の耳元で声がする。


(そうなの?!Σ(゚д゚;))

そう思いつつも、朱音は鞘を右に振り回した。


・・・手ごたえは、ない。



「だめだめ。声なんてどこからでも飛ばせるの(・ε・)

声を基準にするんじゃなくて、気配を掴んで。」


サラにだめだしをくらう orz



(気配・・・

こんな真っ暗な中で?

ここは不思議だ。

普通、暗闇のなかでは段々と目が慣れてくる。

なのにここは本当の「闇」。何一つ見えない・・・。)


朱音は不思議に思った。ただし、ひとつ気づいたことも。



(・・・慣れ?

では、気配も集中していれば慣れるのではないだろうか・・・!)


朱音は瞳を閉じた。どうせ見えないならこうして聴覚に集中したほうがいいと判断したのだ。




ドスっ・・・


朱音がもたついているとサラの蹴りが腹に入った。

相当痛い・・・が、蹴りの来る瞬間とその後、確かにサラの風(気配)を感じた。


咳き込みながらも朱音は全身をアンテナにする気持ちで構え続ける。

サラは・・・今どこなのか・・・


其のとき、後頭部にフッと風を感じた。


(いる!)

朱音は身を屈め、鞘ごと剣を突き上げた。




「いたぁいよぅ~・・・(。>0<。)」

サラは腹を押さえて泣いているようだった。


当たった・・・!

当たったには当たったが、声を出してないていられるレベル。

朱音の攻撃よりもサラが急所を避けるスピードの方が勝っていた、というわけだ。



その後もお互い蹴られ・突かれを繰り返した。

朱音の息は上がる(;´Д`)。・・・が、サラの息は聞こえない。

(疲れてないのかしら?)



そう思っていると、サラの声が響いた。


「そろそろあたいはウォーミングアップ終わったよ♪

朱音さん、だいぶ反応良くなったね!でもね、そんなんじゃ狼になってないあたいにも勝てないよ?

朱音さんはあたいの攻撃を交わして突いてくるだけでしょ?

あたいには、今朱音さんがどこにいるのか、目で見るようにわかってる。息もあがってるし(^O^)♪

朱音さんは、まだ、離れたあたいの位置がわかってない。

それが分かるようになるまでは、次のステップには行けないからね。

本気でかかってみるよ?体での攻撃、じゃなくて、短剣を使わせてもらうからね(o^-')b」



一瞬、朱音は恐怖を覚えたが、「自分のためだ、己に負けるな!」と自身に言い聞かせた。


「ええ・・・。お願い!私も負けないからね!」



己に負けるな・・・


朱音が、誰かに昔・・・言われた言葉であった。