日刊 Tea Break ~龍の如く~ -155ページ目

ホリデー

ってゆう
キャメロンディアス主演の映画がすごくいい。


恋愛映画
意外と好きだったり☆
























じゃなくて、





明日のホリデーは…。








もうわかってるよな?!



明日も本気で楽しもうか☆






明日が終わった後も
お前らが元気になれるように
俺も全力で歌う。















open、start時間はうちのオフィが正しいみたいだから、間違えないようにな。





まあ明日は
のんびり来たらいい。






それじゃ明日な。

スミオヤ(_ _).oO

『人の髪型を笑うな~後編~』

程なくしてざわめき声と共に店の扉が開いた…。

若い男達…正確に言えば、男の子達なのであろう店に訪れた三人組は、この書店に訪れた嵐のごとく喧騒を撒き散らした。

この書店の雰囲気を台無しにする三人の喋り声は男を不快にさせた。


男は軽い憤慨からか、高校生であると思われる三人組の方を見ないよう意識し、自分の手に持っている雑誌を食い入るように見つめた。


しかし人間とは摩訶不思議なもので、その様な時に限り思い通りに自我をコントロールできないものである。


それを、即ち、人間の矛盾のようなものを、自ら証明するかのように
男の意識は、高校生らの会話に傾いていた。


「…俺、こうゆう感じにするわ。」


高校生らはいつの間にか、男と同じ雑誌コーナーにいた。

会話という名の喧騒は消え失せるどころか、大きくなるばかりだ。


「いや、お前それは似合わないだろ。」

もう一人が若干食い気味にして返した。


「お前はウルフとかにして、絶対長い方がいいよ。」

どうにやら、髪型の雑誌を手に取り、参考にして三人で似合う髪型を選び合っているようであった。


「そうか??じゃあ逆にお前はツーブロックかな!」

三人の軽い嘲笑が聞こえた。男は更に憤慨に思った。












…男の髪はツーブロックだったのだ。












暫くの間同じ様に、あーでもない、こうでもないといった問答が続き、
その後ようやく三人の髪型が決まった様子であった。

男は`ようやく'と考えている会話に飲まれてしまっていた自分に軽い嫌悪と後悔を覚えたが、
すぐに、この喧騒からの解放を目前に控えたが故のそれであったのだと思い直した。



男が三人のやり取りから察するに、
具体的に決まった髪型というのは、三人とも揃って長めのウルフであり、ウルフというのは数年前に流行した髪型で、今ではどこぞのホスト風情や、渋谷のギャル男と呼ばれる一族の間くらいでしかその隆盛を誇らないものであった。



何故今更と男は思ったが、高校生が憧れるのも無理はないのだろうと帰結したのだった。



しかし、男は一つの大きな疑問を抱いていた。

この高校生らは一体何故髪型にこうも真剣に取り組み、議論を交じらわせているのか、
突き詰めて言えば、
現在彼らはどの様な髪型をしてるのか、
という事であり、そのことが男の頭を離れなかった。


男は先程決めたばかりの自分の決意を翻し、彼らの風貌を一目拝もうと思い立った。男の好奇心が彼の決意を凌駕した、
或いは、
男にとってもはや決意など取るに足らない事だったのかもしれない。

それだけ男の意識は彼らに注がれていた。


男は読んでいた、正しくは読んでいるフリをしていた雑誌を棚にそっと戻し、
できるだけ自然に、
意識など微塵も感じさせないよう細心の注意を払いながら…






…男は振り向いたのだ。





























彼らは全員…

坊主頭だったのだ。

















完。

『人の髪型を笑うな~前編~』


酷く寝つきの悪い夜であった。

男はベッドからゆっくりと身を起こし、時計の針を見つめた。

煮詰めて言うならば、
男が見つめていたのは長針ではなく短針の指している先であり、
男にとって長針の指すそれは、大して重要な意味を持たないのであった。
差し詰め、寝つきの悪い`夜'という表現にも些か誤幣があるのだろう。

男が床についたのは14時過ぎ、即ち午後の2時過ぎ頃であり、
男が日頃からやたら考えていた事に思考を巡らすのをを止め、寝息をたて始めたのは実に午後4時前の事であった。





そして
短針の先のそれは、
9の少し上に、右肩下がりに真っ直ぐ伸びているのだった。


気がつくと、
薄暗く狭苦しい所に男は居た。
男の家から歩いてさほどかからない場所に、その本屋はあった。

厳密に言えば、本屋というよりは書店といった感じが似つかわしくあり、また、男が幾度となくこの場所に足を運ぶ理由といったものもそこにあった。

店内には2、3人の客がいるだけで、それがいつもと変わらない風だった。
奥の棚には、「商売繁盛」と書かれた大判を持つ招き猫が一匹、ポツンと飾られている。
その大判に書かれた言葉とこの店の変わらぬ雰囲気との落差を、男はいつも滑稽に思うのだった。
レジには店の主人であると思われる初老の男性が椅子に腰掛け、ボーっとしては時折、急に思い出したように店の小さなテレビに目をやっている。
男は店内をぐるりと徘徊した後、雑誌コーナーで足を止めた。特に読むと決めていた雑誌などはなく、手当たり次第に取っては、パラパラとめくっているのだった。









程なくしてざわめき声と共に店の扉が開いた…