という疑問をもたれている方も多いし、自分の頭の整理も兼ねてご案内します。
今回はドライバーです。

金属製の一体成型によるフェーズプラグが特徴です。
ダイアフラム取り付けも、専用冶具を利用してフェーズプラグとダイアフラムとの距離が
均一になるように精密に取り付けられていますので、個人で勝手にダイアフラムを外してしまうと、
当初の特性が出なくなってしまう理由がここにあります。
バックカバーも強度を考えて、マグネシウム製となっています。
また、バックチャンバー容積(エンクロージャー容量)もTADなどよりも大きめに設定されて、
奥行き感の再現に優れています。
固有の色づけを排除するために、スロートには特殊樹脂が使われています。この部分を指の爪で弾くとTAD,GAUSS,JBLなどと違いプラスチックのようなカンカンした響きが全くしません。
この写真のモデルを、GTサウンド社流の色づけを施し、ソニーに注文し生産されたのが、所謂Gタイプと呼ばれるSPU-T11Gとなります。
このGタイプは、アルミダイアフラムがさらに薄くなっており、スロートが金属製に変更されています。
この変更により、金属製スロートの効果とおもわれるキラキラ感が付加されています。
従いましてボーカルはダイアフラムが薄くなった分、若干薄くなりますが、弦楽器の特にバイオリンなどの繊細感が向上しておりますので、クラッシック音楽を生々しく鳴らしてくれます。

SUP-T11(G)などのユニットが生産完了となり、入手できなくなったため、GTサウンド社自ら生産しているモデルです。
カートリッジやアームと違い、家内制手工業的な生産ではなく、ソニー系列工場にて委託生産されていますので、今までのソニー製と同等の品質管理がされています。
具体的に、SUP-T11Gからの大きな変更点は、フェーズプラグとバックチャンバーです。
SUP-T11およびGタイプは、一体成型による金属製の5スリットでありましたが、GSU-D04は組み立て式4スリットタイプになっています。
この部分はソニーに特許があり、その特許を譲り受ける事が出来ず、新たに設計し直されています。
バックチャンバーはマグネシウム製から亜鉛合金製に変更されています。
また、細かいところでは、内部吸音材やマウント部分の紙質が変更されています。
これらの変更により、Gタイプの薄く聞こえていたボーカル帯域に厚みが少し戻り、スロートの影響とおもっていた高域のキラキラ感が若干抑えられる結果となっています。
デメリットとしては、SUP-T11(G)よりもキツイ音になってしまい、聴いていて疲れやすくなる印象があります。
ちょっとざっくりですが、大まかに表現したとすると以下の通りになろうかとおもいます。
SUP-T11は、ソニーのスタジオ用に設計・生産された究極の原音再生モデルで、一切の色付けが排除されています。
SUP-T11Gは、日本におけるコンシューマー向けの販売窓口の中心であったGTサウンド社が、色付けを加えるように注文し、高域方向にキラキラ感を付加させたモデルといえます。ダイアフラムが薄くなったので、繊細感などの表現が向上し、クラッシックファンを魅了したモデル。
GSU-D04は、上記のGタイプ生産完了により、Gタイプに近いものを生産しているモデル。その結果、SUP-T11Gタイプで行き過ぎた色付けが緩和されて、SUP-T11に近づいた印象がします。はっきりくっきりさせた印象があり、シャープネスが向上した分、逆に疲れやすいかな?という印象がします。
ダイアフラムは、Gタイプと同等のものが使われていますので、T-11と比べるとやはりヴォーカルの厚みにやや不満が残りますが、クラッシックでもヴォーカルソフトでもどちらでも良く聞こえるように改善されているので、丁度良い妥協点を見出しているなと感心します。
以上は微妙な違いを拡大して申し上げておりますので、基本的にはマークⅡ3兄弟ではありませんが、それぞれ微妙な味付けはあるものの、一般的には殆ど同じと考えて良いのではないでしょうか。
私の所有しているGタイプは、比較すると私の申し上げたような傾向が感じられますが、比較しなければ今尚、最高のパフォーマンスを誇るドライバーユニットに違いありません。
クラッシック派の方々で、SUP-T11Gが今尚最高とおっしゃるお気持ちが良くわかります。
GSU-D04をお持ちの方で、SUP-T11Gとトレードしたいという方がいらっしゃったら大歓迎ですが、今のところ買い替えの必要はなさそうです。