「ヴィーガン給食で不登校や発達障害のお子さんに実績を上げています」とはどういうことなのでしょうか?
当然のことながら、ヴィーガン食が不登校や発達障害に何か良い影響をもたらすというエビデンスはありません。
こうしたニセ科学の言葉と結びついた特定の食スタイルの推進は、不登校や発達障害に悩むお子さんや家族を惑わせ、「家庭の食事が我が子の不登校や発達障害に影響しているのか」と無意味な自責感を与えかねず、問題があります。
「呼吸法でがんが治せる」とうたう講師を招いた講習会も子どもたちに
『全集中の呼吸』も自分の最大の能力を使うための呼吸法」と紹介されています。
しかし、「鬼滅の刃」は創作物であり、漫画・アニメのような超人的な能力がつくと子どもが誤解しないことを願います。
椎名氏は医学的根拠の薄い、治療法ともとれる本『「呼吸法」でガンは流せる。』(KKロングセラーズ)を出しています。
呼吸法だけでがんを治せると言うとしたら、医師法に触れます。
公教育で個人の思想を押し付けないで
私は、公立小学校でこういった個人的な主義・思想に基づく給食の変更や講習会をやってはいけないと思います。少なくとも児童と保護者、教育委員会に対して説明責任があり、選択する自由があるべきでしょう。
校長が教室を回って説明することはあるが、「注意点や気をつける点という話し方はしません。『今日は環境を大切にするためにお肉を食べないプラントベース給食ですよ』と良い方向の話し方をします」と言う。
極端なヴィーガン食で健康被害が報告されていることについては、「存じ上げない」とする一方、「ヴィーガンにして、とっても体がよくなったという話はたくさん聞きます」と言う。
ヴィーガン食がアレルギー対応食になっていると誤解を与えるのではないかという懸念についても、「本校のみのアレルギー対応食であり、誤解するかどうかはわからないが、疑問に思ったら聞いてくれるでしょう。質問があったら丁寧に対応するつもりです」と話す。
「がんは笑いで治すとか呼吸で治すとか色々な説がある。科学的なものや医学的なものではないけれど、体の神秘の部分はいっぱいある」と見解を述べた。