さて、今日は何をしよう・・・と
まず考える。
何もないと一日中部屋の中で寝転んで
終わってしまう。


天気もいいし散歩のつもりで
アスパラ見てこよう。
なんでもいいのです、目標が
できると出かけられる。
公園の上の方にチャリを置いて
下まで歩いて行く。
帰りは階段を登って来なくては
なりません。
時間にしたらほんの数分ですが
階段が苦手な私はこの苦しさで
充分運動した気になれます。


畑に行くと畑の借主さんが
仕事をしていました。
私はこの借主さんからさらに
隅っこの一部分を又借りしています。

80歳をいくつか過ぎた爺様は腰が
痛くて朝起き上がるのに大変と
言いながら鍬を持っています。
立ち上がれば痛みも大丈夫なのだ
そうです。

3か月薬を飲むと治ると
先生が言っているそうです。
ほんとかなぁ・・・年取って
痛くなった腰は治らないと
思っている私。
ホウキを持ってちょっと下を
向いて掃くだけで腰が痛い。

爺様の畑にはいつ収穫するのか
見たこともないほど元気に
ワサワサと葉を茂らせた人参が
歯抜けに生えています。

 

「もうこんなにトウが立ってきたら
ダメなんじゃないの?」と聞いた。
すると元気な人参を抜こうとした。
あっ、勿体ないよ、花が咲いて
種が落ちれば一面に芽が
出るよ、と教えた。

「人参に花が咲くのけぇ?」と聞く。


そりゃー人参だってごぼうだって
ダイコンだって花が咲くでしょうよ。
キャベツだってハクサイだって
花が咲く。
私はコンニャクイモも花を
咲かせた。
見たこともなく立派に伸びて
見たこともない花が咲いた。
そのあとどうなるか楽しみで
毎朝見に行った。
なのにあれほどがっかりした
ことはなかった。
あれほど期待を裏切るのも
見たことない。


爺様のどう見てもだめそうな
小さな人参抜いてみた。
これはダメだなぁ・・・
大きいのも1本抜いてみた。
やっぱり食べるには程遠い。

知り合いの人が人参より
人参の葉が好きだとお弁当に
入れていたのを思い出した。
抜いた人参もただ捨てるのは
可哀想、と柔らかそうな葉を
頂いてきました。