ブリリアでミュージカル
ハネムーン・イン・ベガスが
盛り上がっていますが…
同じ池袋の反対側にある芸劇では
こちらも連日満席の大盛況で
盛り上がっております
フロリアン・ゼレールによる戯曲
家族三部作
「LaMere母」
「LeFils息子」
「LePere父」
この中から今春
「LaMere母」と「LeFils息子」を
同時上演するということで
大変話題になっている演目です
LeFils息子は
2021年9月に同じ東京芸術劇場の
プレイハウスで上演されて以来
3年ぶりの上演。
キャストも3年前と変わらず。
あの頃はちょうどコロナ禍で
恐る恐る上演してたような
感じでしたね
2021年の舞台をまとめてます
今回上演された劇場は
芸劇にある2つ並んだ小劇場、
シアターイーストとシアターウエスト
裕翔さんは
ここに連日通ったんですよ
両演目を観るためにね
雄也さんは
もうすぐ来るのかしら…?
圭人と約束したものね!
スミスは一日にまとめて観劇です。
マチネが母で、ソワレが息子
相変わらず圭人の舞台は
めちゃくちゃ良席でありがたい
さて
まずはマチネのLaMere母
母の「空の巣症候群」がテーマ。
スミス世代には
とても刺さる内容です
役名の
父ピエール、母アンヌ、息子ニコラは
LeFils息子と一緒で
すでにLeFils息子を観ている民にとって
それがどうリンクしてるのかが
一番の見どころでした
でもね。
なんとなく違和感が…
3人のキャラクターイメージが
LeFils息子で登場する役柄と
だいぶ違うんですよ
LeFils息子の時の母アンヌは
スーツに身を固めたバリキャリで
ちょっと頼りないシングルマザー
でしたが
このLaMere母でのアンヌは
ふわふわのワンピース姿の専業主婦
家族それぞれ、仕事や人生で忙しく
してるのに
アンヌだけ取り残されていて
暗い部屋で鬱々としてる日々…
舞台セットはカラフルで鮮やかだし
アンヌの衣装も華やかなのに
それが逆に寂しさを際立たせているの。
他のキャラクターも
LeFils息子とだいぶ違っていて…
LaMere母での 父ピエールは
奥さま想いの優しい旦那さま
仕事は忙しいけど
妻のことをとても心配している良き夫。
一方で
LeFils息子でのピエールは
アンヌとニコラを捨てて
新しい家族と楽しくやってるような
ひとでなし父さんなのです←言い方www
LaMere母での息子ニコラは
母のことより彼女が第一で
いつまでも息子に固執する母を
うざがってる感じ… えーなんでー?
LeFils息子でのニコラは
両親にすがり必死に助けを求める子
だったのに
でね。
このキャラクター印象の乖離が
2つの演目を観ることで
ひとつの線で繋がるのです
最初は
役名が同じだけの
全く違うお話なんだろうなぁ…
なんて勝手に理解して
舞台を観ていたのに
後でパンフレットの解説を読んで
びっくり
なんと
最初に書かれたのがこのLaMere母で
その後、エピソード0的位置付けで
書かれたのが息子だったそう
そういう視点でみると
なるほど!
色々と合点がいくし
観劇の順序として
LeFils息子→LaMare母→LeFils息子
だったの
実は大正解?なのかもしれません
つまり
2つの演目の
色んなリンクに気付かされ
お話の背景の幅が
無限に広がっていく…
という仕組みなのでした
LeFils息子
3年前に観た時は
重すぎるその展開に心が引きずられ
2回は観れないな…
なんて思ってたんですけど。
今回は
間にLaMere母を挟んでからの観劇。
しかも
ストーリー展開を知っているためか
だいぶ冷静に観ることが出来ました
また
演者さんのみなさんが
キャラクターを決めつけたりせず
演技の幅にゆとりを持たせているので
観ているこちらが
感情移入しやすくて
どちらの舞台も大号泣
という結末に至ります
そうそう。
LaMere母の舞台セットに置かれた
フォトスタンドの写真
「幼少期の圭人だよー!」
という書き込みを見ていたので
しっかり確認したい!と
実際にオペラグラスで見たところ
なんと ビンゴ!
それはそれは可愛らしい
9歳の圭人くんのお写真が
飾られていたのでした
しかもこのお写真
LeFils息子の小道具でも
使われていて…
こちらでは写真の裏しか見えない
のですが…
よーく見ると?
うっすら透けて見える!
まさにあのお写真だ!
ってなるのですwww
(こういうマニアックな楽しみ方も
また一興ですな)
カーテンコールの時
なかなか役から抜け出せない
健一くんと若村さん
これも
書き込みで知った情報なのですが。
実際におふたりとも
しばらく涙が止まらず
泣き顔でカーテンコールに応えていて
それが
4回めくらいのカテコになって
ようやく普段の笑顔に戻る…という。
なんか
笑顔に戻るのを見届けるまで
拍手をやめられなくてね…笑
しかも
役から徐々に抜け出す感じが
実にリアルで良かったなぁ…と
個人的に沸いてあります
この2つの舞台とも
重めのストーリーで
自分自身の辛い体験とリンクして
思わず涙してしまうのですが
最終的には
そこから立ち上がる勇気
みたいなものをもらえて
なんだかとても
素敵な舞台だったなぁと
改めて心に残る作品となりました