江戸しぐさに
「目の前の人を仏の化身と考える」というフレーズがある。
これは「江戸っ子の条件」のひとつ。
失礼な人、ルールを守れない人を見て、
「この方も仏の化身なのだから」
とはやはり思えないものだ。
それ程、私の心も仏のようだったらいいのだが
「なんなのこの人」と思ってしまう。
「どうしてそんな言い方するの」
「なんでそんなに無神経なの」etc.
なかなか「仏の化身」という素敵な存在とは思いにくい。
そんなことを思っていたのだが、
ちょっと最近納得できる気がして来たのだ。
このところすっかり弱気になり、ワガママになってきた
年老いた母。
凛として仕事をしていた母のギャップも悲しく、
「なんでそうなっちゃうの?」と喧嘩腰になることも。
でも。。
このやり取りも全て、
すでに仏様になったご先祖様同志が仕組んだことだとしたら。。
実は母のことで姉とは何かと愚痴を言い合い、
情報を共有しながらすっかり同志となっている。
もしかしたら今後姉妹仲良くするために
母が強烈にワガママなのかも。
自分が歳を取る前に準備出来ることは。
と考えたり。。
もちろん素敵な出会いも多い、
こんな振る舞いは見習いたいなあとか、
思いやりのある行動に感動することも。
人との関わりで学ぶことは多い。
偶然などない。とは随分ロマンチストだけれど、
もしかしたらどの出会いも、
ご先祖様がセッティングした今生での課題なのかもしれない。
そう思うとちょっと腹も立てずに現実に向き合ってみようかと
思えたりして。
少しは気が楽になってくるというものだ。