高校時代、バスの中で友だちが叫んだ。

「苦労しなくてもできる天才か、どうせできない凡人がよかった!中途半端にいい点が取れるから、こんな死ぬ思いして勉強しなくちゃいけなくなるんだぁ!!」

アイドルグループのコンサートへ行くクラスメイトの話をしながら、8時間の特別講習に出かけるランちゃんを見ていると、友だちの言葉が身に染みる。

アスリートや芸術家も含めて、何かを目指す人は皆、一度はこんな気持ちになったことがあるのかもしれない。



ランちゃんの心に生まれるはずの不公平感を抑えているのは、塾のクラスメイトたちだ。

特にシュウジくん。

彼は授業中に突然質問されると、わりとトンチンカンな答えをしてしまうらしい。

でもテストではきっちり結果を出す。

だからシュウジくんは天才ではなく、不断の努力あってこその秀才なのだと、ランちゃんは感じている。

それなら自分にもできるはずじゃない?


「今日はもうちょっと勉強する。12月を中途半端に過ごして後悔したくないから。」

「・・・シュウジくんがそう言ってた?」

「言ってた。ママと同じだと思った」

「あー、12月が最後の鍵と言ったね」

「シュウジのお母さんもそう言ったんだよ、きっと」

シュウジくん親子に会ってみたいわ~にやり


ランちゃんにとって、自分と同じように受験について話せる塾は楽しいところだ。

片田舎じゃなくたってトップレベルを狙う生徒は全体の10%に満たないのだから(ランちゃんの中学では5%以下)、クラス全員がその10%の生徒という環境は燃える。


この環境を手に入れるために、以前は中学受験も考えたのだが、中受するメンバーを見てタイプが違う気がしたから辞めた。

セレブ的要素はいらない。

勉強ばかりでいいから、まじめでストイックで庶民派(つまり日本人的な)学校がいい。

でもそんなところは通える範囲になくて断念したけれど、今の塾は十分その代わりになっていると思う。

 

目指す高校では「話が合う」友だちがたくさんできるはず。

入試が立ちはだかるけれど、自分の居場所は自分の力で手に入れるしかない。

がんばれ。