受験者が広範囲に渡るテストは、客観的に個人の状況を把握させてくれる。

だからこそ、子どもの今の得意、苦手、順位を、正確につかむことができるわけで。

だからこそ、合格というはっきりした目標のために、これからすべきことがわかるわけで。

 

ママ友茶話会。

みな子どもが受験生なので、話題は当然、高校入試についてだった。

 

そこで軽いカルチャーショックを受けた。

 

娘さんが受験生だというお母さん。

塾は英会話教室だけだし、外部テストを受けたことがないから、偏差値というものがわからないのよね、という話のあと、本当に軽ーく、「うちは▼▼高校にしようかな」と言った。

▼▼高校。この地域の子なら一度はあこがれる公立高校で、トップを偏差値70としたら偏差値62ほど。内申38ほど。名付けて、「手が届きそうなアイドル」系。

子どもがまだ小学生くらいだと、ほとんどの親がこの高校くらいには行ってほしいと夢見る。

でも現実には、ランちゃんの中学(レベル低め)だと、上位6%にいても合格は厳しい。

近郊のレベル高め中学でも、14%以内でないと話にならない。

しかも実力重視派なので、内申点より当日点の比率が高い。

内申点で勝負できなくもないが、どうやら娘さんはボーダーギリギリ。

それを、中3の2学期という時期に、外部テストの偏差値も知らぬまま、合格できると信じられる強さ。

こういう人にはかなわない。

 

それから、私立推薦も視野に入れているお母さんが、「公立より私立の特進の方が子どもの将来のためになる」との考えを披露。これも知らなかった価値観だ。

特進だと、授業数が多く、部活動も生徒会活動も禁止され、3年間少数精鋭で受験勉強させられるらしい。

特進に行ける実力があれば、公立高校にも十分行けるはずだけど、あえてそのような環境を選ぶという考え方もあるんだねー。

 

最後に「挑戦する」ということ。

息子さんが、内申点と実力テストの結果をもとに志望校を書いたのだが、お母さんの想定よりずっと低い学校が並んでいたそうだ。

そのお母さん、「もっとチャレンジするべきだ!」と、とてもご立腹だった。

念のため聞いてみたけど、内申点と偏差値から安全圏と思われる高校と、その上とそのまた上を書いていた。

妥当だ。さらになにに挑戦させようというのか、よくわからない。

それで重ねて尋ねてみたら、「せめて▼▼高校を受けたと言いたい」という本心が見えてきた。でた、▼▼高校。

なんだか、▼▼高校を受験したという事実があれば落ちてもいい、なんて言い出しかねない勢いだった。

よく記念受験という言葉を耳にするけど、こういう心境が背景にあるんだろうか。

いや、でも、本人が冷静に自分を見つめているのに、お母さんの記念を押し付けられても困るだろー。

確か、いつも参考にさせてもらっているブログの過去記事に、チャレンジ校の選定方法が書いてあったぞ。今度見せてあげようかな。

 

あとで同じ塾のお母さんと話した。

世間から見たら、わたしたちはトップ校にこだわった、偏執的な教育ママなのかもしれない。

でも「こだわる」以上、必要な勉強はこなすし、現状把握にも努めている。

つねに、あきらめなければならない時がくる覚悟をしているようなものだ。

そこに、希望と理想がごちゃまぜになった、余計なフィルターはない。

ひょっとして、わたしたち、意外と現実主義かもね。そんなことを言って笑った。