マキちゃんは、尊敬するお姉ちゃんと、同じ高校へ行きたい。

小学6年生にもなって、まだ塾に行かず遊んでばかりいるくせに、誰もが知るそのトップ高校に行くと無邪気に豪語する。

(人様に言うのはやめてほしい・・)

もちろん部活だって、中学も高校もお姉ちゃんの選んだものが自分の希望だ。

 

幼少期からまじめ少女だったランちゃんに比べると、マキちゃんはおっとりと可愛らしいイメージだ。

学校でもお姉ちゃんの後ろをついて回り、花のように笑い、走れば転んでケガをし、優しく気遣いができて、手先が器用、そんな女の子。

低学年までは、エスカレーター式の女子校に進ませるべきではと、本気で考えていた。


そんなマキちゃんが、小学4年生ごろから、お姉ちゃんの真似をはじめた。

学級委員や生徒会役員に立候補したときは、緊張で涙の演説だった。

授業中に発言できるようにもなったらしい。

だんだん自分に自信もついてきたのかな、お姉ちゃんを補助する仕事じゃなくて、同じ仕事がしたいと言い出すようになった。

中学生になったら、お姉ちゃんと同じ塾に通って勉強する気満々だ。


わたしの方が、マキちゃんに勉強させられるか心配。

男性と対等にいることで魅力を発揮するランちゃんに比べたら、マキちゃんには「女としての資質」がいっぱいある。

別にガリガリ勉強しなくても・・と心のどこかで思ってしまうのだ。

もちろん、がんばるなら応援するよ。

 

たぶん、ランちゃんがトップ校に落ちたら、途端にやる気をなくすだろう。

お姉ちゃんが行くから行きたいのだから。

というわけで、塾の先生には、もれなくもうひとり志願者がついてきますので、なにとぞランちゃんを合格させてください、と頼んである。