なにしろ一番の関心事だから、夕食の話題も受験のことになりがちだ。
かといって、勉強の話は避けたい。(飯がまずくなる!)
話題にするのは、例えば、高校生活のこと。
志望校の授業や部活などの小ネタを仕入れて、「こんなふうなんだってー」と持ち出す。時には、大学生活についても。
同じ学力の人ばかりが集まる環境ってどんなだろうね、バスと電車で通学するって大変かな、どうやって部活と塾を両立しようか、と話は尽きない。
お母さんの失敗談も、子どもが好きな話題です。物理で赤点取ったとか・・
ランちゃんは集中力が切れると、志望校の文化祭のパンフレットを眺めているそうだ。
夢だろうが妄想だろうが、合格した自分のイメージは、ランちゃんのモチベーションのひとつになっている。
そういえば、塾の決起集会に、昨年トップ3校に合格した先輩たちが、話をしにきてくれていたのだけど、一人の先輩の印象が、ランちゃんそっくりだった。
正確には、わたしが抱くランちゃんの印象だ。
無駄食いをしてない体型、伸びた背筋、高飛車でも卑屈でもない飄々とした態度。
あと、10時半には寝てたとこ。
あと、勉強は時間制じゃなくて、集中力次第だったところ。
あと、ただ一人、親への不満だけでなく、プラスになったことまで言えたとこ。
ランちゃんはきっとあんな高校生になる。
彼女は、今日のために買い揃えましたーという感じがアリアリとした、流行の服を着ていた。
お母さんがはりきって用意したんだろうな。
ランちゃんは「剣道部の打ち上げのときのランの私服みたいだねー。あの人もきっと普段はもっと適当だよー」と笑っていた。
はいはい、わたしもランちゃんの「よそいき」にはうるさいです。
高校生になったランちゃんを妄想するのは、わたしの大きな楽しみである。