埼玉で起きた親子殺害事件の容疑で逮捕された未成年の犯人鏑木慶一(かぶらぎけいいち)が脱獄。

東京オリンピック施設建設現場や千葉にある介護施設、はたまたスキー場の宿で住み込み、コスメなど紹介するライターとして転々とする慶一。

行く先々での評判は悪くなく、慶一は罪を犯してしまったのかと首をかしげながらの読書。

物語は慶一を取り巻く人物の目線で全て語られ、果たして慶一はどんな思いで姿をくらましていたのかと。

ラストは何とも切なく苦しくなるような物語でした。

法の裁きの難しさ、冤罪がテーマであり死刑とはを問う物語。
永遠のテーマかもしれません。
人は必ずしも意図的でなくとも過ちを犯し、それが法に触れるものではなくとも重大な結果をもたらす可能性がある事を心して生きて行かねばですね。

色々と考えさせられるお話でした。