昨夜は,知人の女性が、一人暮らしを始めてやっと落ち着いたので、と夕食に招待してくださった。
仕事が自宅だし、限られた人間関係のなかで暮らしてはいるが、会社に勤務したり、表面的な仕事の顔で暮らしてはいないから、思いがけなく人の心の中に踏みこむこともある。
30代の後半にもなると、今までの生活の軌跡が見えてくる。そして、結果としての
これからの生き方も。
彼女は、最近、相当年齢の離れた人との同居を解消した。
その男性との間が迷いとなっていたのだろう。だから、わたしに相談をした。
わたしは、周囲の人たちに幸福になってもらいたい、と思っている。
特に、社会的に弱い立場の女性たちには、わたしの経験からだけでしかないが、
求められれば、できるだけのアドバイスをしている。
将来の保障がないのに、わがままな男性の言いなりに暮らすことに負担になっていた彼女に、
〔結婚してもらうか、だめなら、これからの生活の保障を。それがだめなら、新しい生活をすることも視野にいれたら〕と言った。
新しい生活を始めた彼女の住居は、2DKのこぎれいなマンション。
和風の家具をいれた彼女の部屋は大きくはないが、快適だ。
竹のカーテンやアクセントにおいたフランスやイタリアの布は住む人のセンスをあらわしている。
葉山牛のステーキや、季節の野菜を蒸して工夫したたれをかけて、ビール。
彼女のこれからに話しがはずんだ一夜だった。
完全な恋人や、100%の幸福などはない、それは自分のこころもちなのだろう、ということはもうわかるほどの大人になったわたしたちだ。
また、新しい恋人が現れたとき、自分を大事に、自分が幸福を感じる生活をしたいよね、とほろよい加減の目に落ち着いた春の夜だった。