入院中の息子に

ずっと絵葉書を送っています。



入院した初期

息子が「辛い、怖い、死にたい」と泣いていた頃

私は「毎日送る」と決めて

書き始めました。



郵便番号が7桁のものだけでなく

まだ5桁時代の絵葉書と、

同じように

50円切手、52円切手などもたくさんありまして、

「このハガキ、切手たち、今使わずしていつ使う!」

「この時のために私は貯めていたのかもしれない!」

と閃きました。



有名美術館で買った、巨匠の絵の絵葉書や

「ぐりとぐら」などかわいい絵葉書や

和風、写真、などなど

さまざまな絵葉書と

色々な記念切手は

見るだけでも楽しい(私は笑)。

こんないいものを見たら

きっと息子も豊かな気持ちになるでしょう笑





近くの病院に転院してからは

ほぼ週1回、顔を見る機会があるので

ハガキは週2〜3回ペースにして

近況報告や、思うことや、厳選したクイズ(笑)などを

送り続けています。



息子からも返事が来ます。

最初のころは

震えた小さな字で書かれていましたが

最近では筆圧も出て

だいぶしっかりした字になりました。



この数日、

仕事から帰ると

毎日ポストに息子からのハガキが届いています。



私はハガキを取り

家に入って

手を洗い

荷物を置いて

お茶をいれて

イスに座って

ゆっくり読みます。

大切に読みます。



クイズの感想や、

晩御飯のメニューや、

誰々とこんな話をした、とか、

ちょっと冗談も入ってたりして、

明るく優しい内容になってきたと思います。



私は

今この時代での

文通の良さを感じています。



整った字、

揺れてる字に

息子の様子が見えます。

「間違えたとこ塗り潰してるけど消し方適当だな(笑)」

「始まりや行間がきれいに揃っててすごいな」

など

息子の性格や状態を感じることもあるし

意外な発見もあります。

また

「伝えようとしてくれてる」ってことが伝わってきて

温かな気持ちになります。



「そんなことしてるんだ。

そんなこと思ってるんだ。

あれ、意外と優しいな。」

知らず知らず、笑顔がこぼれます。



今まで話さなかったような

他愛ないちょっとしたことを伝えあう。

書かれた字を何回も見返して

そばに感じる。

そんな安らかな感じがします。



お互いが、

自分のことを書きながら

相手のことを想ってる。



ああ、

今、心が通じてるんじゃないかな…?






一緒に暮らすとこの余裕はなくなるのかな…
と怖くなったりもしますが