私は、看護師を目指して勉強している者です。
今起こっている大変なことのひとつである、原発。
毎日いろんな情報に振り回されているけど、結局、「放射能ってなんなの?」
専門的な知識はないですが、医療を学んでいるため、教科書だけはあります。
今、報道されていることを知るために、私が教科書などを読んでみて、わかったことを、普通の言葉で書いていきたいと思います。
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第一回 「放射能って何?」
☆放射能=不安定な原子のこと。
原子とはなにか?
すべてのものを作ってる、一番小さいもの。
昔習った理科を思い出してみよう。
真ん中に
①中性子(+でも-でもない)
②陽子(+)
があって、その周りをぴゅんぴゅん回ってる
③電子(-)
のみっつが作ってる一つの形のこと。
私が描いたひでえ上の図のように、中性子と陽子は、一個の原子の中にいっぱいある。
中性子と陽子を足した数が、ヨウ素131の131ってところ。質量という。
原子は真ん中が+、外側の電子が-の電気になっている。
この+と-がつり合ってればいいんだけど、つり合ってないとバランスをとるために、真ん中の中性子が陽子になったり、陽子が中性子になったりして、何とか安定しようと動き出す。
中性子は+の陽子になるために、-を高速ではじき飛ばし、+の陽子は中性子になるために、+を高速ではじき飛ばす。
このはじき飛ばされた+や-がβ(ベータ)線。速い。作業員さんがやけどを負った元。
こうやって原子は安定して行く。
陽子が中性子になったり、中性子が陽子になったりした原子はもちろん、元の原子とは違うものになった。
ヨウ素131はこうやって変わって、+-がつり合ったキセノンになる。
ヨウ素131が百個あったとすると、50個がキセノンになって、50個がまだヨウ素131のままである状態になるのに8日かかる。これが半減期というやつ。
つまりこのβ線というもの、つまりはじき出された+や-が、放射線ということだ。
ちなみにこの+や-は、β+線とβ-線と呼ばれる。
あと、γ(ガンマ)線というのも放射線だ。
ヨウ素131がキセノンになった後、しばらくは激しいえっちの後の余韻のように、まだなんかぼーっとしてる。そのときに出る、ぼーっとした感がγ線だ。
+や-であるβ線が出切った後なので、原子からは何か形のあるものが出るわけではない。ただほてった体が冷めてゆく熱がほわほわと出るだけだ。
これがγ線。γ線は電磁波である。
では、このβ線とγ線をどう防ぐか。
私たちには防ぎようがない。私たち一般人ができるのは、国の基準値に従い、作業員さんたちの働きを応援することだ。
何を通り抜けられて、何を通り抜けられないのかだけ知ろう。
γ線は、紙を通り抜けてしまう。アルミニウムとかの薄い金属の板も通り抜けてしまう。しかし、鉛や鉄の分厚い板は通り抜けられない。
一方β線は、紙は通り抜けられるけど、アルミニウムは通り抜けられない。もちろん鉛や鉄の分厚い板は通り抜けられない。
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以上、ヨウ素131を例に挙げて、普通の言葉で説明してみました。
他にも、問題となっているセシウム137も同じように変化して行きます。セシウム137は、バリウムになります。
でも、問題となっているプルトニウムは、これとはまた違った形で変化して行きます。α(アルファ)線を出します。
これについては、また次の機会に?
第二回は、ベクレルとシーベルトを、普通の言葉で説明してみようかと思ってます。
参考文献
1)医学書院:系統看護学講座 別巻 臨床放射線医学,2010.
2)放射能Q&A:
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/interna_heal_j/qa.html
ありがとうございました。