2001年、オリジナル・メンバーでの活動継続を発表したラウドネスが
前作"SPIRITUAL CANOE ~輪廻転生~"と同年に発売した16枚目のオリジナル・アルバム。
オリジナル・メンバー編成によるラウドネス復活を強く意識し、
ある種デビュー20周年のお祭り的に第一期の面影を見せる前作とは打って変わって
2000年代の最先端を行くメタルを狙ったサウンドは、
本作こそが本当の第五期ラウドネスの1stアルバムなのではないかとさえ思えてきます。
前作とここまで大きな違いを産んだ要因として考えられるのは、まずメンバーの意識でしょう。
当初よりオリジナル・メンバーでの活動継続を意図していたと考えられるタッカンはともかく、
他の三人は新たなバンドを始めたばかりでラウドネスに全力投球とは致しがたい思いがあり、
当初はアルバム1枚、ツアー1回の予定だったという認識で一致しています。
(これが前述の「お祭り的」という表現に繋がっています)
本作では全員がラウドネスとして活動していくことを前提にレコーディングに臨んでいるわけですし、第四期とは違ったヘヴィなリズムを持つ、2001年のラウドネスを表現するに至ったのでしょう。
ラウドネスの歴史として、オリジナル・メンバーでの活動を各メンバーがどう捉えていたか、
その整理ができないと本作を語るのは難しいと思い、まとめたのが↓の記事です。