猟奇バンド・人間椅子の中心人物である和嶋慎治(ワジー)の自伝です。

 

高校までを過ごした故郷・弘前での生活。

浪人生活を経て入学した駒澤大学仏教学部時代。

人間椅子の結成と苦労を知らぬままメジャーデビューしたこと。

その後の暗黒時代と「第二のデビュー」とまで言われるほどの劇的な再生。

そういったことを彼らしい文体でまとめています。

 

屈折した人生を送ったからこその人間椅子のマイナーな世界観が醸成され、

時代に流されずに生きてきた(社会生活破綻者ともいえるダメ人間な暮らしですが)

からこそ変わらない人間椅子であり、変わらないできたからこそ

ファンを引き付ける要素がある、それが判る一冊となっています。

 

陰の性質を持って生まれた人にはそんなワジーの人生に共通点を見出すことが

できるでしょうし、陽の性質を持って生まれた人には

「こういう性質の人もいるのか」と感じることになるでしょう。

 

ともあれ、ワジーがこれまで出会った人から様々な影響を受けて

「屈折くん」となったように、本書を読むことでワジーの人生に

影響を受けることもあるでしょう。

 

 
屈折くん 屈折くん
 
Amazon