僕とロックとの出会いでもあるhideのソロデビューアルバム。
H.R.ギーガーデザインのジャケットは圧巻の一言。

Xを思わせる大仰なインスト曲から始まる本作ですが、
テリー・ボジオとTMスティーブンスという強力リズム隊によるバック(もちろん赤井満子、もとい共同プロデューサーでもあるI.N.Aによる打ち込みの曲もあり)に支えられ、
独特のポップセンスと言語センス(デビューシングルの2曲を除き全てhide自身の作詞)を生かしたサウンドは"X JAPANのギタリストのソロ"に終わらないアーティストとしての幅の広さがありました。

基本的にはデビューシングル"EYES LOVE YOU"に代表される
'90年代的なポップなロックソングで構成されていますが、
後にhideがアンセムと呼んだ"DOUBT"のようなマニアックな楽曲が
絶妙なバランス感覚で一枚のアルバムに収録されています。

あまりテクニカルなプレイスタイルを多用するスタイルではないhideですが、
"EYES LOVE YOU"ではかつてhideが沢田泰司から習ったというボスハンド・タッピング(高崎晃の代名詞とも言えるテクニカルプレイ。スペシャルサンクスに泰司の名前がクレジットされているのはこのたためか)も披露しています。

本作ではベースも結構人間ではなく打ち込みによるシンセベースですね。

以上のように、プロデューサー・松本秀人のセルフプロデュース能力の高さには驚かされます。
さらにツアーには44マグナムの宮脇"JOE"知史や元ブリザードの松川"RAN"敏也が参加するなど、
ヴィジュアル系の開祖と目される事もあるhideのルーツがメタルにある事を感じさせてくれます。

https://youtu.be/1ppzghvsAjM?si=o3ZzBcmDpsRde4MV

HIDE YOUR FACE/hide

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