亡き恋人を想ひ(BL風味)
「辛かったり悲しくなったら空を見上げるんだ。俺は星に成って何時でも優輝を見守ってるから。」
大祐は優輝の手をぎゅっと握り締めながらそう云った。
「‥‥嫌だっ!何で大祐が星に成るんだ‥」
そう涙ながらに訴えると大祐は困った様に微笑み優輝の腰を引き寄せた。
「ずっと、ずっと傍に居るから‥‥だから泣くなよ。」
枯れそうな、か細い声で大祐がそう云うと優輝は小さく震えながら静かに泣いた。
大祐はその姿が愛しくて額や頬に何度も口付けた。
「顔見せて。」
何時も強情な優輝が素直に顔を上げる。
目は兎の様に赤くなり、頬は涙の線が幾つも出来ていた。
「まるで小兎みたいだな。」
大祐は何処か切ない笑みを浮かべそう云った。
「う、五月蠅い!離せよっっ」
大祐は腕の中で小さく暴れる優輝を力強く抱き締めた。
「‥愛してる。」
大祐は優輝の小さな耳に囁いた。途端に腕の中が静かに成る。
「愛してる、優輝。」
ぐすん‥
「優輝‥」
「大祐‥‥?」
「何?」
「俺も‥愛してる‥ずっと。ずっと大祐が好きだ‥」
「うん‥」
その晩、初めて二人は一つに為った。
然し、其の一週間後治療の甲斐も無く大祐は此の世を去った。
忘れもしない、大祐と共に歩んで来た日々。
優輝は今は無き恋人を星空を見ながら想った。
大祐は優輝の手をぎゅっと握り締めながらそう云った。
「‥‥嫌だっ!何で大祐が星に成るんだ‥」
そう涙ながらに訴えると大祐は困った様に微笑み優輝の腰を引き寄せた。
「ずっと、ずっと傍に居るから‥‥だから泣くなよ。」
枯れそうな、か細い声で大祐がそう云うと優輝は小さく震えながら静かに泣いた。
大祐はその姿が愛しくて額や頬に何度も口付けた。
「顔見せて。」
何時も強情な優輝が素直に顔を上げる。
目は兎の様に赤くなり、頬は涙の線が幾つも出来ていた。
「まるで小兎みたいだな。」
大祐は何処か切ない笑みを浮かべそう云った。
「う、五月蠅い!離せよっっ」
大祐は腕の中で小さく暴れる優輝を力強く抱き締めた。
「‥愛してる。」
大祐は優輝の小さな耳に囁いた。途端に腕の中が静かに成る。
「愛してる、優輝。」
ぐすん‥
「優輝‥」
「大祐‥‥?」
「何?」
「俺も‥愛してる‥ずっと。ずっと大祐が好きだ‥」
「うん‥」
その晩、初めて二人は一つに為った。
然し、其の一週間後治療の甲斐も無く大祐は此の世を去った。
忘れもしない、大祐と共に歩んで来た日々。
優輝は今は無き恋人を星空を見ながら想った。