本が 好きだ
好きなものなんて
そんなには ないけれど
たくさんの一文字 ひともじの
集合体たちを 眺めると
ぼうっとして
あたまが しんとする
数字でも ひらがなでも カタカナでも
アルファベットでも
ひとつ ひとつ
合わさると
意味のあるものになるのが
なんとも
美しいと いつも思った
並べる順番や 勢いで
たくさん たくさん
無限に生み出される芸術
いつも 伝えたいことを
伝えれないままに 生きてきたから
そうして死んでいくから
だれかが 削るようにして
生み出した 何百ページが
いつだってわたしを
夢中にさせた
そうして今夜は
王座から彼を追い出すように
たくさんの
文字に支配されて
ヒトリノ夜を過ごすのだった
