はじめて ドライブをして
はじめて
おとこのひとと ふたりで
am3:00までお酒を飲んだ
はじめて 車でデートした
はじめて映画を2本みて
ポップコーンをふたつ たべた
はじめて ハロハロをたべて
ふたりとにひきで あるいた
はじめて 仕事をずるやすみしたいと思った
はじめて サッカーをみるのが
たのしいとおもった
はじめて なにもかもを
知れたらなと思った
はじめて 触れたいと思った
触れて欲しいと 思った
声がすき
瞳がすき
鼻が 唇が 手が
優しさが 嘘が
なにもかもが すきで溢れるのも
はじめてで
はじめてが たくさん
そこら中に
落ちているというのに
こんなにも 狭い世界で
何も知らずに
生きてきて 死んで行こうとしていたのだと
ようやく 知った
いまがどれだけ 彼にとって
擬似的なものだったとしても
わたしにとっては
ぜんぶが じじつで
たいせつだった
借りていかれた本に 安心する
こぼされる 冬の話に 期待する
それでも 今日終わっても
おかしくないのだと
なんども くりかえし 唱えた
ひとは
こんなにも すきになって
別れて
また べつのだれかを
すきになるなんて
すごい生き物だなと
他人ゴトのように頭の片隅で思った
この 感情
他の誰かにも 抱くなんて
そんなこと 到底
想像できなかった
それでも
わたしと彼の行く先には
終わりしかない
不変的で 残酷な
優しい 事実
