ざりがにをとった小さい川
ピアノを弾いた市民会館
灰色の工場に、
家の前の自動車学校


そうしてみえた
てんとうむし


なきたい
どうしたってやっぱり
かなしみは 消えない



もう帰って来ることのない君の
かけらをさがすように歩いた



三階の 角部屋
つつじの蜜をなめた裏の公園

遊具もなにも かも
つつじさえも そのままで


君を待っていたあの日を 思い出す

手を引かれて連れてかれた
君の家が
意外にも近くて びっくりして

それでもいつだって
あのつつじの前で 君を待っていた



こんなにもおぼえているもんだ
君の家も 通学路も なにも かも



君がはじめてくれた青が 
今でもわたしの好きな色



一度だけ聞いた
君からの好きが

こんなにもまだ 胸に燻る