最後の朝。
かなり早く目が覚めた。
まだまだ眠る時間はあるのに。
いつも通りの朝だ。
深く考えなければ何でもない。
ただいつも通りパチンコ屋へ向かうだけ。
今日はいつも通りではいられないと思っていたのだが、不思議といつも通り。
理由はなんとなくわかる。
無くなるという実感が全く湧いていないからだ。
今日は1時間くらい並ぼうと思っている。
多分、いつも通り店前には誰も居ないだろう。
"有終の美"という言葉がある。
改めて言葉の意味を調べてみた。
「物事をやりとおし、最後をりっぱにしあげること。結果がりっぱであること。」
スポーツ選手が良い成績を残し引退する時などに、必ずと言って良いほど耳にする言葉だ。
しかし、
こうとも捉えられないだろうか。
「終わりが有るからこそ美しい」
字を読めば子供でも頭に浮かぶような捉え方ではあるが。
最後の結果が「りっぱ」でなくたって良いではないか。
きっとこれからも自分達には美しい思い出として心に残る事となる。
これからは、建物が無くなっていく過程を毎日目にしなければならない事になるが、
その事もしっかり自分達の目に焼き付けておきたいと思っている。
通った期間は5年程。
そんなに長いとは思わないが、濃すぎる5年間だった。
この店の歴史の内、8分の1程度にしかならない。
それでもその8分の1という期間を過ごせた事を幸せに思う。
そしてそれが、お店の最後のタイミングに重なった事も大切な縁だと受け取ろう。
明日から、どんな日々がスタートするのか?
まだ想像もつかない。
それでも2人で今まで通り、
日々の楽しみを模索しながらやっていきたい。
このお店に出会えて良かった。
色々な事を教えてもらったと感じる。
そして、
きっと今日も教えてもらうのだろう。
ひとまず、この日記とは今日でお別れ。
マイホが無くなるまでの最後の1週間という短い間だったが、色々な事を思い振り返る事が出来た。
将来、何かの節目と感じる事があれば、
この日記を読み返し「今」に帰ってこようと思う。
近いかもしれないし、ずっと先かもしれない。
その時に、
もしもまたシャッターを開けてくれたなら
あの日と同じ様に挨拶をするよ。
だから、その時はあの日と同じ様に
「おかえりなさい」
と声をかけて欲しいんだ。
m@cs葛西店
このお店を"マイホ"と呼べた事に感謝。
これから他の店をそう呼ぶ事はきっと無いだろう。
今日も1日、楽しく過ごさせてもらうよ。
今まで、ありがとう。
閉店当日…
そう…いつも通りの朝だ。