Macrowavecat現像室 -1074ページ目

モロッコのマンミテス

「モロッコ」と言えばマレーネ・ディートリッヒ。






相手役のゲイリー・クーパーが砂漠でアンモナイトを拾う場面は有名だよね(大嘘)。

モロッコのサハラ砂漠地域は世界有数の化石産地で、多くの化石が比較的安価で出回っている。しかし、ご多分に漏れず最近は採掘が困難になってきているそうだ。

で、モロッコ産アンモナイトが今回のヴンダーカンマー話のネタ。

Mammites nodosoides(マンミテス・ノドソイデス)。


日本語ではマンマイテスとかマミテスと書く場合もある。
白亜紀チューロニアン階のアカントセラス科のアンモナイトで、北海道でも同じ属のアンモナイトが採れるらしい。臍側の瘤と腹部外側の突起がこの種の特徴。ちなみに、未成年殻では肋の発達が顕著だが、成熟するにつれて目立たなくなるとのこと。

このように、この種の形そのものが特徴的だが、それ以上に奇妙なのがこの標本の「顔」だ。








どうも、化石化の過程で住房部が押されて腹側の殻が折れ曲がったために、突起の位置が臍側にずれてしまったらしい。



そのために、妙に動物っぽい(あるいは昆虫っぽい)顔ができあがったというわけだ。



ちなみに、"Mammites"で画像検索をかけると、このアンモナイトの他に牛の乳房の写真が出てくる。調べてみると、"Mammite"という言葉はフランス語で「乳腺炎」を意味するらしい。突起の付き方が牛の乳房を思わせることから名付けられたのかもしれないが、名前からして変な奴である。