『フライトナイト』(原題:Flight of the Night)は、1985年に公開されたアメリカのホラーコメディ映画です。

監督はトム・ホランド、主演はウィリアム・ラグズデールがチャーリー役、クリス・サランドンが隣人のヴァンパイア、ジェリー役を務めています。


物語は、普通の高校生チャーリーが主人公。

彼は隣に引っ越してきたジェリーという男性に何か秘密があると感じます。なぜなら、ジェリーは夜になると外に出てこないし、妙に怪しい行動ばかり。チャーリーはやがてジェリーがヴァンパイアだと確信し、彼を倒そうと奮闘しますが、周囲の大人や友達は信じてくれません。

そんな中、チャーリーは「フライト・ナイト」というホラー番組の司会者ピーターを巻き込み、ヴァンパイアとの戦いに挑む、というストーリーです。


この映画は、ホラー要素とユーモアが絶妙にミックスされていて、怖さだけじゃなく笑いも楽しめる作品。1980年代のアメリカの青春映画の雰囲気もあり、ヴァンパイア映画の中でも異色の存在として愛されています。

特殊メイクや演出も当時としてはかなり凝っていて、今見ても十分楽しめるクオリティです。



感想

『フライトナイト』これがまたクセになる映画です。

まず主人公のチャーリーがすごく普通の高校生なので、感情移入しやすい。

彼が隣家のジェリーを怪しんで「絶対ヤバいやつだ!」って思う気持ち、すごくわかります。だって隣の人が夜中にこそこそしてたら、普通に怖いですよね💦

そして、チャーリーが「こいつヴァンパイアだ!」って言っても、周りは誰も信じてくれないっていうのが、またリアル。

大人ってそういうの信じないですよね。

友達も「お前、変なこと言ってるよ」みたいな感じで、孤立しちゃうのが切ない。

でもそこが青春ドラマっぽくていい。

孤独感とか不安とか、そういうのがうまく描かれてる。


ジェリー役のクリス・サランドンがもう最高です!彼のヴァンパイアはただ怖いだけじゃなくて、どこか色気があって、ちょっとミステリアス。

夜のシーンとか、あの独特の雰囲気がたまらない。特殊メイクもリアルです。

血が飛び散るシーンとか、ちょっとグロいけど、そこがまた80年代ホラーの味ですね。


あと、チャーリーが助けを求める「フライト・ナイト」の司会者ピーターがまた面白いキャラクターで、彼が巻き込まれていくあたりから、ホラーとコメディのバランスが絶妙に。

ピーターの「俺は吸血鬼ハンターだ!」みたいなノリが、ちょっとダサくて笑えるんだけど、頼りになる感じもあって憎めないです。


ストーリー自体はシンプルだけど、テンポが良くて飽きない。アクションシーンも迫力あって、特に最後のジェリーとの対決は手に汗握る展開。

やっぱり80年代の映画って、CGじゃなくて実際のセットや特殊メイクで作ってるから、そこに温かみがありますね。

今のCGばかりの映画とは違う良さがある。


個人的には、ホラーが苦手な人でも楽しめると思います。

怖いけどコミカルだから、怖さが和らぐし、笑いながら見られます。

青春映画としても見られるし、ヴァンパイア映画の傑作の一つだと思います

ちなみに、2011年にリメイク版もあるけど、オリジナルの持つ独特の雰囲気はやっぱりこっちの方が好きです。

リメイクは映像が派手で現代的だけど、なんかちょっと冷たい感じがします。

オリジナルの方が人間味があって、キャラクターも立ってるし、見終わった後にじんわり残るものがあります。


『フライトナイト』は怖いのが好きな人も、ちょっと怖いの苦手な人も楽しめる、絶妙なバランスのホラーコメディ。80年代のレトロな雰囲気と青春ドラマの要素もあって、見てて飽きないし、何度も見返したくなる作品です。

吸血鬼映画の中でも、ちょっと変わった面白さを求めてるなら、ぜひチェックしてみてほしいです!


2025年6月現在

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