『スクリーム』(原題: Scream)は、1996年に公開されたアメリカのホラー映画で、監督はウェス・クレイヴン、脚本はケヴィン・ウィリアムソンが手がけました。
90年代ホラー映画の金字塔であり、ジャンルの再生とパロディを同時に成し遂げた作品として、今なお高い評価を受けています。
物語の舞台は、アメリカの田舎町ウッズボロー。物語は、女子高生ケイシー・ベッカー(ドリュー・バリモア)が謎の電話を受ける衝撃的な冒頭シーンから始まります。電話の主は、ホラー映画のクイズを出しながら、ケイシーを恐怖のどん底に突き落とします。やがて彼女は、白いゴーストフェイスの仮面をかぶった殺人鬼に襲われ、惨殺されてしまいます。
この事件をきっかけに、主人公のシドニー・プレスコット(ネーヴ・キャンベル)とその友人たちの周囲で、連続殺人事件が発生。
シドニーは1年前に母親を殺害されており、その傷が癒えぬまま、再び恐怖に巻き込まれていきます。事件を追うテレビレポーターのゲイル・ウェザース(コートニー・コックス)、間抜けな警察官デューイ(デヴィッド・アークエット)、シドニーの恋人ビリー(スキート・ウールリッチ)らが絡み合い、物語は二転三転。誰が犯人なのか、誰が生き残るのか、最後まで目が離せません。
『スクリーム』の最大の特徴は、ホラー映画の「お約束」やクリシェ(定型)を登場人物たち自身が自覚し、ネタにしながらも、しっかり観客を驚かせ、怖がらせる点です。ホラー映画好きなキャラクターが「こういう時はこうなる」と語りつつ、その通りに事件が進行したり、裏切られたりするメタ的な構造が斬新でした。
また、ゴーストフェイスというアイコニックな殺人鬼のビジュアル、電話を使った心理戦、そして予想外の犯人像など、数々の名場面を生み出し、以降のホラー映画やパロディ作品にも大きな影響を与えました。興行的にも大ヒットし、続編やテレビシリーズも制作されるなど、シリーズ化されています。
感想
『スクリーム』ってやっぱり面白い!
もう何度観ても、あの冒頭の電話シーンからぐいぐい引き込まれます。
ドリュー・バリモアが出てきて、「あ、ヒロインなのかな?」って思わせておいて、まさかの速攻退場。当時は本当に衝撃でした😅
普通、ああいう有名女優が出てきたら最後まで生き残るもんだと思いますよね?
それをあっさり殺しちゃうんだから、もうこの映画ただもんじゃないぞって、最初から思い知らされます。
そして、シドニー。彼女のキャラがまた良いですね。
普通のホラー映画のヒロインって、どこか受け身だったり、パニックになったりしがちだけど、シドニーは強い。
母親を亡くしたトラウマを抱えつつも、ちゃんと自分の頭で考えて、戦う意志がある。
ネーヴ・キャンベルの演技もすごく自然で、応援したくなる。
あと、友達のテイタム(ローズ・マッゴーワン)もいいキャラしてる。あのガレージのシーン、今観てもドキドキします💦
『スクリーム』の面白さって、やっぱり「ホラー映画のルール」をみんなが知ってて、それを逆手に取ったり、あえて王道をなぞったりするところだと思います。
例えば、「絶対に『すぐ戻る』って言っちゃダメ」とか、「お酒飲んだりエッチなことしたら死ぬ」とか、ホラー好きなら誰もが知ってるお約束。
それをキャラたちが会話の中でネタにしてるのが、観ててとても楽しい。
しかも、そういう話をしてる人が、ちゃんとそのルール通りに死んじゃったりするから、「あー、やっぱり!」って感じ。
あと、ゴーストフェイスの殺人鬼。
あの仮面、シンプルだけどめちゃくちゃ不気味。
しかも、動きが人間臭いというか、ドジったり転んだりするから、逆にリアルで怖い。
「超人的な殺人鬼」じゃなくて、「どこにでもいそうな普通の人間がマスクをかぶってる」っていう設定が、現実味があってゾッとする。
電話でのやりとりも、最初は冗談っぽいのに、だんだん本気で怖くなってくる感じがたまらない。
犯人探しもめちゃくちゃ楽しい。登場人物みんな怪しいし、途中で「え、こいつが犯人?」って思わせといて、どんでん返しがある。
それから、ゲイル・ウェザースとデューイのコンビも好きです。ゲイルは最初は嫌な奴なんだけど、だんだん人間味が出てきて、シリーズを通して成長していくのがいいし、デューイのちょっと頼りない感じも愛嬌があります。
脇役がちゃんとキャラ立ちしてるから、シリーズ化しても飽きない。
音楽も印象的です。マルコ・ベルトラミのスコアが、緊張感を煽るし、急にびっくりさせる演出も上手い。ホラー映画って、音楽の力が大きいんだけど、『スクリーム』はその使い方が本当に巧み。
全体的に、ホラーとコメディとミステリーが絶妙なバランスで混ざってて、何度観ても新しい発見がある。しかも、90年代の雰囲気が今観ると逆に新鮮で、ファッションとか小道具とか、時代を感じるのも楽しい。スマホもSNSもない時代だからこその「電話の怖さ」っていうのも、今観ると逆にリアルに感じるかも。
『スクリーム』がすごいのは、ホラー映画をバカにしてるわけじゃなくて、ちゃんとホラーへの愛があるところ。
監督のウェス・クレイヴン自身がホラーの巨匠だからこそ、「ホラー映画あるある」を笑いながらも、しっかり怖がらせてくれる。観終わった後、「やっぱりホラー映画って面白いな」って思わせてくれます。
シリーズもどんどん続いてるけど、やっぱり1作目の衝撃は別格。ホラー好きはもちろん、普段ホラーを観ない人にもおすすめできる名作だと思う。怖いだけじゃなくて、笑えるし、頭も使うし、最後まで飽きさせない。個人的には、ホラー映画の入門編としても最高だと思います。
2025年6月現在
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当時映画館で観て、パンフ買いました
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アメリカンコミックみたいなオシャレなデザインのポスターですねこういうの大好き