『ファイナル・デスティネーション』(Final Destination)は、2000年にアメリカで公開されたサスペンスホラー映画です。監督はジェームズ・ウォンで、彼の劇場映画監督デビュー作でもあります。もともとは『X-ファイル』のエピソードとして考案されたアイディアを元に、映画用に脚本が作られました。

物語の主人公は高校生のアレックス。彼は修学旅行でパリ行きの飛行機180便に乗る直前、飛行機が爆発するという悪夢を見てしまいます。その予知夢に動揺したアレックスは、騒ぎを起こし、彼と数人のクラスメイト、教師の計7人が飛行機を降ろされます。すると、まさに彼の夢の通り、180便は離陸直後に爆発事故を起こし、機内に残った生徒たちは命を落とします。

しかし、事故を回避して生き残ったアレックスたちに、今度は「死の運命」が襲いかかります。彼らは本来なら事故で死ぬはずだった運命を「先延ばし」しただけであり、次々と不可解で凄惨な死に見舞われていくのです。連続殺人鬼などの「敵」ではなく、「死」という目に見えない力が襲いかかるという新しい設定が話題となり、以降シリーズ化されるほどの人気作となりました。



感想

『ファイナル・デスティネーション』、やっぱり今見てもすごいインパクトある映画ですね。

最初にあの飛行機事故のシーンから始まるんだけど、もうドキドキが止まらない。

主人公のアレックスが「この飛行機絶対ヤバい!」って大騒ぎするんだけど、周りは当然「何言ってんのコイツ?」みたいな空気。でも、実際に爆発しちゃうんですよね💦


で、ここからが本番。普通のホラー映画だったら、ここで犯人が出てきて…ってなるんだけど、この映画は違う。敵が「死」そのものっていう、もう発想がぶっ飛んでる!

しかも、「死」の手口がいちいち凝ってて、いわゆる“ピタゴラスイッチ”みたいな連鎖反応で人が死んでいくから、最初は「え、こんなことで?」って思うんだけど、だんだん「今度は何が起きるんだろう」って怖さとワクワクが同時に来る。


あと、登場人物たちがどうやったら死の運命から逃げられるのか?って必死に考えるのも面白い。

順番があるとか、誰かを助けたら回避できるんじゃないかとか、いろいろ理屈をこねてみるんだけど、結局「死」には逆らえないっていう絶望感がジワジワ効いてくる。

これがまた、ただのスプラッター映画じゃなくて、サスペンスとしても楽しめるポイントだと思う。


個人的に印象的だったのは、90年代~2000年代初頭の雰囲気がすごく出てるところ。登場人物のファッションとか、音楽とか、今見るとちょっと懐かしい感じがする。アリ・ラーターとか、当時すごく人気あったし、キャスティングも意外と豪華なんだよね。

あと、やっぱりこの映画の醍醐味は、次は誰が、どうやって死ぬのかっていう予想が全然できないところ。

普通のホラーだと「この人が次だな」って分かるけど、『ファイナル・デスティネーション』は本当に油断できない。

日常の何気ないシーンが全部「死の罠」に見えてくるから、観てる間ずっと気が抜けない。シャワー浴びてるだけで「やばい、滑るんじゃない?」とか、キッチンでコーヒー淹れてるだけで「火事になるんじゃ…」とか、もう疑心暗鬼になってしまう。


それにしても、「死の順番」っていうルールも絶妙。順番を変えようとしたり、誰かを助けたりすると、また別の形で死が襲ってくる。

結局、運命からは逃げられないっていうテーマが、ホラーなのにどこか哲学的でもある。

しかも、最後のオチも「え、まだ終わらない!?」って感じで、後味が残る。


シリーズ化されてるだけあって、1作目のインパクトが強いけど、続編も毎回、今度はどんな大事故!?って期待を裏切らないのがすごい。

2作目は高速道路、3作目は遊園地のジェットコースター、4作目はサーキット、5作目は吊り橋…と、毎回スケールがデカくなっていくのも楽しい。


ホラー好きはもちろん、サスペンスやスリラーが好きな人、あと「運命」とか「死」ってテーマにゾクゾクしたい人には絶対おすすめ。


友達とワイワイ突っ込みながら観るのもアリだし、1人でじっくり「次は何が起きるんだ…」って緊張感を味わうのもアリ。とにかく、エンタメ映画として最高に楽しめる1本だと思う。

シリーズ未見の人は、ぜひ1作目から観てみてくださいね!


2025年6月現在

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