『Mr.タスク』(原題:Tusk)は、2014年公開のアメリカ・カナダ合作ホラーコメディ映画。監督・脚本はケヴィン・スミス。主演はジャスティン・ロング、共演にマイケル・パークス、ハーレイ・ジョエル・オスメントらが名を連ねています。
物語は、ポッドキャスト番組を運営する主人公ウォレスが、取材でカナダを訪れたことから始まります。彼は偶然出会った老人ハワード・ハウの家を訪問し、冒険談を聞いているうちに紅茶に仕込まれた薬で意識を失います。目覚めると足がなくなっており、ハワードはウォレスを自らの過去の恩人であるセイウチ「Mr.タスク」に改造しようと企んでいたのです。ウォレスの恋人アリーと相方テディは、彼の行方を追い始めます。
ジャンルはホラーですが、ブラックユーモアや風刺が効いたB級テイストが特徴的な作品です。
感想(ネタバレ注意)
いや~『Mr.タスク』、なんというか、見終わった後に「なんでこんな映画を作ろうと思ったんだろう?」って素で思っちゃう、そんなぶっ飛んだ映画でしたね。
まず、発想がすごい。人間をセイウチに改造するって、普通思いついても実際に映画にしようとは思わないでしょ!でもケヴィン・スミス監督はそこを本気でやっちゃうんだから、ある意味天才かもしれません。
ストーリー自体はめちゃくちゃシンプル。ポッドキャストのネタ探しでカナダに行ったウォレスが、変な老人に捕まって、どんどんセイウチにされていく。
途中から「これ本当に人間やめさせる気だな」っていう狂気がビンビン伝わってきて、笑っちゃうやら引くやら。老人ハワードの演技がまた絶妙で、優しそうに見えて実は完全にイカれてる。
そのギャップが怖いんだけど、どこか憎めない感じもあって、なんとも言えない雰囲気を醸し出してました。
そして、セイウチ化の過程がまたシュール。足がなくなってるのに「毒蜘蛛に噛まれた」とか適当なこと言われて、しかもその後どんどん体が改造されていく。
グロ描写は思ったほど激しくないんだけど、セイウチ姿になったウォレスのビジュアルがもうインパクト抜群。「いや、こんなセイウチ見たくなかった…」って思うんだけど、見せられると目が離せない。膝の骨が牙になってるとか、細かい部分のこだわりも変にリアルで、逆に感心しちゃいました。
そして、ウォレスの恋人と友人が彼を助けに来るくだり。ここでちょっとだけ救いがあるのかな、と思いきや、最後のオチがまた切ない。
人間の心を持ったままセイウチとして生きていくウォレス。名前を呼ばれても反応しないのに、サバを見せられると出てくるっていうラストシーン、ブラックユーモアが効いてて笑うしかないんだけど、同時に「可哀想すぎるだろ!」ってツッコミたくなります。
個人的には、こういうB級ホラーって「くだらないけどクセになる」みたいな魅力があると思うんですよ。『Mr.タスク』もまさにそれで、最初は「バカバカしいな」と思いながら見てたのに、気づいたら引き込まれてる。しかも、ただの悪趣味映画じゃなくて、どこか哀愁とか哲学っぽいものも漂ってるのが不思議。人間と動物の境界とか、孤独とか、ちょっと考えさせられるテーマもあるにはある。
でもやっぱり一番は「なんでセイウチ?」っていう疑問が最後まで頭から離れない(笑)。
あと、ウォレス役のジャスティン・ロングの熱演も見どころ。セイウチになってからの彼の目の演技とか、すごく切実で、笑っていいのか泣いていいのか分からなくなる。ハワード役のマイケル・パークスも怪演で、こういう変な役をやらせたら右に出る者はいないって感じでした。
全体的に見ると、好き嫌いはめちゃくちゃ分かれる映画だと思います。グロ耐性がない人や、理不尽な展開が苦手な人にはおすすめしません。
でも、「とにかく変な映画が見たい!」とか、「B級ホラーのノリが好き!」って人には一度は体験してほしい一本。いろんな脇役が出演してるのを探すのも楽しいです😆
観終わった後、誰かと「なんだったんだあれ…」って語り合いたくなること間違いなし。
最後に一言。「人間はセイウチじゃない!」って、当たり前だけど、この映画を観るとちょっとだけ自信がなくなるかも(笑)。
でも、そんなくだらなさも含めて、『Mr.タスク』は唯一無二の珍作でした。興味があれば、ぜひ一度どうぞ!
2025年5月現在
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