予定日を過ぎること9日。11月29日。
何の痛みもなく入院したのに、通された部屋は陣痛室。この時既に同室者は他に3人。そのうち2人は既に陣痛の真っ最中。「うーーーん…痛い、いたーーーい!!」等とうめき声や大きな声が聞こえてきますが、私たち夫婦は「…そんなに痛いのかな。私だったらもっと我慢できると思う」と今思えばすごく無神経なことを言っていましたが、その時は本当に想像もつかず、痛みに強いと自負していた私は、もっとかっこ良く出産してみせる、と思っていました。

朝10時くらいから促進剤の点滴を始め、12時頃から少しずつ生理痛の様な痛みが。「お、来た来た。まだ大丈夫だけどさすがに今日中には生まれるよね。」夕方になり徐々に痛みは強くなってきたけど、先生に内診してもらったところ、子宮口は全く開いておらず。。。
1日目は痛かっただけで、21時頃点滴も中止して就寝しました。

11月30日。
昨日全然子宮口が開かなかったから、この日は子宮内に風船を入れることに。風船の中に水を入れて、重みで子宮口が開くようにするものだそうです。これがまた痛い。
夜になりトイレへ行くと、何か出て来た!詰めてあったガーゼは便器内に落ち、膣からなにか棒みたいなものがぶら下がっている。すぐに助産師さんを呼び、内診室へ。先生に内診してもらうと、風船も全部出て来たなら子宮口が開いたということでOKなのだけれど、先っぽが出てしまっただけで、子宮口は指1本分程度。全然ダメ。
今度は大きい風船を入れます、ということで入っている風船を抜き大きいのを入れることに。はい、激痛。。。外で待ってくれていた旦那さんに寄っかかりながら陣痛室へ戻り、「痛かったーーー」と号泣。金属の器具で子宮口を無理矢理開いて挿入したのでしょうが、金属の先やつまむ器具みたいのが膣の奥のお肉をたまに挟んでいるのか、陣痛とはまた違う痛みだし、もう丸2日たつし、痛いばっかりで全然進まないから心も折れ気味に。
子宮口のところで金属音がしたときに、今まで感じたどんな胎動よりもはっきりと分かる、ビクッッ!!とした赤ちゃんをすごく感じ、赤ちゃんも出たいのに出れないし、私も頑張らなきゃ、と思えました。
結局この状態で就寝。

12月1日。
3日目です。初日に同室だった妊婦さん達は代わる代わるお産を終え、どんどん新しい妊婦さんが入室してきますが、追い越されていく状況にまた気持ちがあせります。
朝先生の内診があるということで、「お願いだから子宮口開いてて」と神頼みしてから内診へ。
「うーーん、無理矢理開いて指1本半かな。今日も点滴しましょう」と先生。全然ダメじゃん。。。もう毎回毎回超痛いし。。。
また促進剤によるじわじわくる痛みに耐えること半日。昼頃にはもう5分~10分感覚に。陣痛ばかり強くなるのに肝心な子宮口が全く開いてくれない。
そりゃ出産ってみんな大変だろうけどこんなに長いと思う!?10時間とか20時間でも長いと思ってたのに既に3日目だし、痛いばっかりだし、とイライラしてしまい、つきっきりで背中をさすったり励ましたりお尻の穴をテニスボールで押してくれるお母さんと旦那さんに「もう、違う、痛い、もうやだ!」などと八つ当たりしてしまう。
妊娠中、MINMIのキセキという本を上司からもらい、“お母さんが痛くて辛いことは赤ちゃんもしたくないから、赤ちゃんに「ママは大丈夫よ、そうそう上手、出ておいで、みんな待ってるよ”と声をかけてあげることでママも前向きに出産できる、という考え方を知りました。妊娠中はそのおかげであまり怖いという思いはなくなりましたが、いざ陣痛がきてみれば全然そんな余裕なし!!
体力も精神力も尽きはじめ、陣痛の合間に座ったままうとうとしてしまうものの、またすぐ痛みで「痛ーーーーーい!!」と起床。。。
何度内診してもらっても子宮口はいっこうに開いておらず、陣痛がきている最中に指でグリグリされ、気が遠くなる程痛い。いっそ気を失えば帝王切開してもらえると思い、陣痛を無視して気を失おうと頑張っても、とても無視できず結局「痛いーーーーーー!」と叫んでしまいぱっちり覚醒。。。赤ちゃんの心拍数が下がればこれまた緊急帝王切開になる、と思っても赤ちゃんも至って元気。。。先生に「もうほんとに、ほんとーーに限界です。切って下さい」と泣きながらお願いするも、「切る理由がありません。下から生みます!」と言われ完全に心が折れました。。。挙げ句の果てには、「この調子だと明日かもしれませんね」と。
チーーーーーン。。。

その後もがき続け、助産師さんと「もう無理!」「無理じゃない、大丈夫!!」のやり取りを繰り返し、「もう一回内診して!」「さっき見てからまだ1時間しかたってないからそんなに変わってないですよ」「それでもいいから見て!!」と懇願し見てもらうと、「子宮口開大してる!分娩開始準備します!」と。
ほらーーーー!見てもらって良かったーーーー!
ちょうどこの時主治医の先生も来てくれて10分程で産まれました。
元気な産声を聞いた瞬間、今までの痛みの涙ではなく感動で涙があふれ、「うわーーーーん」と泣いてしまいました。旦那さんの泣く所はほとんど見たことがありませんでしたが、旦那さんも肩を震わせて「ありがとう。ありがとう。頑張ったね」と涙を流して抱きしめてくれてとっても嬉しかったです。
産まれたてで胎脂のついた赤ちゃんを胸に乗せてもらい、お腹の中から感じた胎動で感じていた何百倍も命を感じました。自分の子どもが誕生した瞬間の感動は一生忘れられないし、思い出すだけで涙が出てきます。こんな感情を感じさせてくれて赤ちゃんにも旦那さんにも家族にも先祖にも感謝の気持ちでいっぱいになりました。

結局予定日を11日超過した2011年12月1日20時34分3682gの女の子が誕生しました。私は「はな」という名前にしたくて、お腹にいる赤ちゃんにも「はなちゃん」と呼びかけていたのですが、旦那さんが考えてくれた莉子(りこ)というステキな意味と想いの込められた名前に決めていました。

この後感動に打ちひしがれていたのもつかの間、おしもを縫ったのはいいのですが、どんどん痛くなって来てしまい我慢できずみてもらうと、膣の中と外に血腫が出来てしまって腫れ上がっているから、また切って切除して縫い直すことに…。叫び疲れて声もガラガラなのにもう一回シャウトすることに。。。痛くて痛くて血圧は180を越えソセゴンという鎮静剤を使って、と先生から助産師さんへ指示が。なのに投与する前にまた処置を続けるから「待ってよ!!!」と先生を足で蹴ると「待ちます待ちます」と先生。鎮静剤が効いてくると楽になりました。

入院から60時間かかりとんだお産になってしまいましたが、その分愛娘はかわいくてかわいくて仕方ないです。
長くなりましたがこれからは育児や美容や趣味や色んなことをちょこちょこ書いていきまーす音譜