新世界45-夢世界 13 | 小説と未来

新世界45-夢世界 13

僕の体は好調だ。


とても41歳の体とは思えない。


人は機能改善により、これ程改善するのか!?と驚き溢れる程、好調だ。


この3ヶ月で僕は生ま変わり、若返った。30代より今の方が若い。20代の頃の体のようだ。


僕の体は生きている。



柔術の先生は、僕だけでなく、コウキ君にも柔術を教えてくれた。


最近、コウキ君は柔術に燃えている。金が入りだした頃のコウキ少年は酷く我がままになっていた。

あれが食べたい。これが食べたい。

どうしようもないわがまま少年になっていた。このままではろくな大人になれないと、僕をまともな保護者感覚にさせるほどだった。


柔術をしているコウキ少年は笑顔を取り戻した。家の表にある「この家の中で待つ たかたこうき」の表示もかなり薄れてしまった。


僕らは共に幸せな日々を過ごしている。


人生における僅かな幸福。


僕みたいな人間が普通のおやじのように、子供との暮らしを楽しんでいる。


結婚もしていない、恋人もろくにいなかった僕が、とりあえず子供と二人で暮らすという順序も過程もない生活を送るようになった。


これはこれでいいのだろうか?


いや、いいはずもない。


この生活の全てはニシキ君の結婚詐欺によって成り立っているのだ。

僕はニシキ君のヒモにしか過ぎず、コウキ少年はニシキ君のヒモのヒモであるわけであって、なんてどうでもいい事を考える。


とにもかくにも、僕は知っている。


いつまでもこんな生活が続くはずがない。


続いたとしても、続けていいはずがない。


どこかで変えなくてはならない意思が生まれている。

コウキ少年が、エイヤーやっている姿を保護者感覚で眺めながら、この先の未来へ至る方法を考えている。


2020年夏、夢の中で僕は気力に溢れ出していた。