作品紹介 | 小説と未来

作品紹介

作品内容の紹介



 主人公は 上野 響(うえの ひびき) 20歳。 職業 麻薬の運び屋、 ひょんな事情からそんな仕事に関わる事となった彼は、さらに思いもよらない様々な人間関係に翻弄(ほんろう)されてゆきます。


 まずはそんな主人公像を追ってみましょう。


 身長 190cm 体重 70kg すらりと背が高く、とてもいい男です。

 髪はさらりとしていて、耳にかぶるくらいの長さ、目は細く、顔も細い。はやみもこみちといったイメージでしょうか。見た目はロックンローラーっぽい雰囲気を漂わせています。


 彼に会える場所は、東京上野の小さな居酒屋「ふくちゃん」という名のお店です〈この物語はフィクションです)。


 彼は夜になると仲町近くのその居酒屋に現れ、食事をしています。好きな食べ物はおかみのふくちゃんによると、魚料理とのことです。「刺身より煮魚が好きみたいねえ」と、彼の事を紹介していました。


 もちろん、おかみは響君の本当の職業は知りません。この居酒屋には以前、通称まささんという常連さんが通っておりました。この男は響を13歳から19歳まで育てました。そのまささんという男がいわゆる運び屋だったわけです。

 響はまさの教えを忠実に守り、警察に捕まらない特別な察知能力で、この仕事を極めました。彼は背が高く、普通に考えればとても目立つはずなのですが、なぜか気配を消すのがうまいのです。そして周囲の気配を察知し、見つからないように逃げるのが得意なのです。

 まさは響がこの能力=捕まらない力に長けている事をすぐに見抜き、彼を運び屋のプロとしました。そしてそういった生活が、二人に訪れ、13歳から19歳という思春期を響はそうやって過ごしきたわけであります。


 さてもう少し、響の過去=生い立ちを探ってみましょう。

つまり、彼が人に捕まらない能力をなぜ持ったのか、その理由をお教えします。


 早速そこを紹介しましょう。


 響の父親は、彼が生まれた時、すでに60歳でした。母親は47歳、いわゆる高齢出産の子として生まれたわけであります。でも事実は異なります響は拾い子でした。彼にはその両親と何の繋がりもありません。でも響はその事を未だに知りません。彼は自分がその高齢の両親から生まれた子だと信じています。

 そしてその両親は拾い子である響を隠して育てることにしました。両親は響が本当の親に戻されてしまう事、もしくは何処かの養護施設に入れられてしまうことを恐れ、彼を隠して育てました。だから彼は気配を消すのが上手だったわけです。両親からはいつも「外は危険よ」とか「静かにしていないと鬼に連れ去れてしまうぞ」などといわれて育ったものだから、気配を消し、周囲の声に耳を済まして過ごす子になりました


 13年の月日、響はそうやって過ごしました。もちろん物心が付くにつれて両親のいう事に疑念を抱いてはおりました。でも響はその両親の事が好きでしたから、両親に心配かけないように自分を押し殺していました。

 13歳になったある日両親は出掛け、家に帰ってきませんでした。かわりに家の玄関にやってきていたのは警察でした。響は母親から一通りの教育を受けていたので、たいていの事は理解できていました。

 危機的状況を感じた響はその場から逃げました。人生初めて家の外に飛び出しました。そして、まさに出逢いました。運命の出逢いでした。


 まさは死にました。今から1年前です。理由は、殺されたからです。響はその相手が誰だか何となく分かっています。名目上は自殺になっていますが、彼は殺された、響はその事を感じています。


 プロローグとしましてはこんなところです。


 さて、この物語の行き先、また他のキャラクターにつきましては今後紹介してまいりたいと思います。