私が外国人の友人が出来たのは、大学2年生の時だった。以来、外国人との交流を大学を卒業して、福岡に帰郷してからも続けて、紆余曲折あり、日本語教師にまでなったしまった。およそ、15年になる。
これまで、覚えている限り100人以上の外国人の方と交流してきた。母国から日本に出張中で福岡の観光案内の1日だけの出会いから、気が合ってありがたいことに10年以上の付き合いであったりと様々である。
その中で、特に気になっている事柄の一つに
「外国人が漫画やアニメで日本語学習する」
というのをメディアや知り合いからよく聞く。
これについては、私の知り合いで日本のアニメや漫画で日本語の学習をしたという外国人は一人も出会ったことがない。
私も職業兼趣味で国際交流しているが、日本のサブカルの話題で盛り上がった経験は少ない。
はっきりと、覚えているのは、10年くらい前にある観光向けの日本語学校のパーティーで知り合ったスウェーデン人の女性が自身のことを「アヤ」と名乗っていたので、理由を聞いたところ、「エヴァンゲリオン」の登場人物である「綾波レイ」が好きだからと答えた。反対に彼女から、「お前はエヴァンゲリオンを知っているか」と聞かれたので「観たが内容を覚えていない」と言ったら、横で私たちの会話を聞いていたスペイン人男性も加わり、二人から「絶対にもう一度観ろ」と詰め寄られた。その後、TSUTAYAに行ってDVDを全巻借りてみた。facebookで二人に「面白くなかった」と伝えたら、スウェーデン人の女性から”Bad Japanese!"と本気で怒られた。スペイン人男性の方は私たちのやりとりを面白がっていた。
日本のアニメや漫画で盛り上がったエピソードは覚えている限り、この一回きりである。
その後、スウェーデン人女性は帰国し、スペイン人男性は日本に残り、日本で働くための日本語学校へ進学後、福岡市内のスペイン料理店で正規労働者として働いている。
確かに、日本で制作された「ジャパニゼーション」が好きな外国人の方は多いのかも知れない。だからといって、アニメや漫画で日本語を勉強している人を私は出会ったことがない。
最後に1つエピソードを書いて終える。
私の中国人の友人の一人に漫画家がいる。彼は、北京出身でアメリカのウォール・ストリートで一生暮らしに困らないくらいお金を稼ぎ、詳しくは知らないが不労所得で暮らしている。元々、「機動戦士ガンダム」のようなロボット漫画を描くという夢を叶えるためリタイアし、日本で漫画を描く技術を身につけに来た。
その彼に、私は、
「アニメや漫画で日本語を勉強しましたか。」
と質問した。
彼は一言こう言った。
「アニメや漫画は日本に興味を持つきっかけになっても、日本語の学習で役に立ちません。」
ただ、断っておきたいのは私が「日本語を学ぶ際に、日本の漫画やアニメで勉強している人」をみた事がないだけなのかも知れない。
私の知る限り、日本で働いている外国人たちのほとんどは、母国の高等教育機関で勉強するか、日本の日本語専門学校で勉強して、日本語を習得した方達しか見たことがない。