天気は曇り。雨はなく、少し寒い朝だった。

この時点でも、いくつかの選択肢は残っていたが、本人の気持ちは固まっていた。

 

朝ご飯を食べる。

この日は、母もちゃんと食べられた。

 

朝の電車に乗る。

今日は学校の前で三人で円陣を組む。

息子はなぜか漢字を一文字確認して、グータッチ。送り出す。

 

この日は「落ちてもよーい?」という言葉はなかった。

思えば、別の学校を受けた日も、同じだった。

前日の結果が、本人の中で小さな支えになっていたのかもしれない。

 

私たちは少し歩いて隣の駅まで行き、

ファミレスでそれぞれ作業をすることにした。

歩きながら、夫がぽつりと言った。

校門をくぐった瞬間、もう迷いは消えた、と。

 

昼前、試験会場近くに戻る。

この日は、周囲の空気が明らかに違っていた。

同じ時間帯に、さまざまな結果が出ることを、

誰もがわかっている時間だった。

 

試験終了に合わせて外で待つ。

今回は、無事に本人の姿を見つけることができた。

 

帰り道、本人は

「前よりはできたと思う」と言った。

前日の講習で聞いた分野が出たこと、

周りには賢そうな人が多かったことも教えてくれた。

 

駅までの道は、人であふれていた。

いくつもの塾の案内を受け取りながら、

「次」を当然のように示される世界を、少し遠く感じた。

 

本人は「やりきった」と言っていた。

ただ、よく聞くと細かなミスの話も出てくる。

それでも今日はここまで。

家族でラーメンを食べに行き、一区切りつけることにした。

 

翌日は、受験の予定がない日。

体と気持ちを休めるための一日だった。

(仕事の夫は除いて…)