僕ら世代のロック・ファンにとって９０年代の幕開けはローリング・ストーンズの初来日ステージでした。８９年のチケット争奪戦は２５年経った今でも懐かしく思います。僕も会社を半休してチケットぴあに並びました。９０年代の僕はストーンズやボブ･ディラン、ブルース・スプリングスティーン、ニール・ヤングなどの８０年代を乗り切ったアーティストの新譜は追いかけていましたが、なかなか新しいアーティストには手を付けずもっぱら７０年代の作品やそれ以前のブルーズなんかを聴いてました。ですから今回のベン・フォールズ・ファイブもリアルタイムでは聴いていません。９０年代のロックを聴くようになったのはここ数年前位からです。ディスク・ユニオンやブック・オフでこの年代のCDが安く売られてますからね。
ベン･フォールズ･ファイブは９５年デビューのギターレスのピアノ･ロックバンドです。９０年代前半のグランジやオルタナという流れに乗り切れなかった僕は、こんなポップなロック・アルバムを見逃していたんですね。もったいない話です。初めて聴いたのは昨年の震災の後です。Twitterでこのアルバムに収録されてる「スポーツ＆ワイン」をいいねってつぶやいてる人がいて聴いてみたんです。
８０年代から９０年代の音楽って聴いたことが無いアルバムでも懐かしさを感じるものってありますよね。悪く言うと今聴くと時代遅れだなって感じのものが。このアルバムは７０年代アーティストの影響も感じられるのですが音楽としては今聴いても時代遅れ感がまったくありません。あくまで個人的な感想ですが。良いもんはいつ聴いても良いって事ですかね。
