舞台を舞う吉祥天

 

 

 

前回投稿させて頂いたのがこちら
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元々水彩画と色鉛筆で舞台衣装のデザイン画として描いたのですが、ベースの吉祥天のデザインを切り取り、Canvaで製作した背景にアニメーションを加えてコラージュしています。

 

インドの女神らしい装い

 

実際の舞台写真がこちら

 

 

オリエンタルなテキスタイルの衣は、袈裟を模しています。

 

幅120㎝×300㎝程の布に、金粉を糊で溶いたものを全て手作業で載せていきます。

 

舞台照明が当たった時に反射し、身体から光を放っている様を表現する為の工程です。

 

スカートは、巻きスカートとして加工し、オーガンジーのスカートを脱げば、アラジンパンツ風のバルーンパンツスタイルとなり、別の舞が繰り広げられます。

 

風を感じる素材を取り入れ、女神の舞を眺めて感動する聴取達という設定のシーンを、実際に劇場で観ている観客にも同じ効果を感じていただける衣装と演出に仕上がっています。

 

 

 

 

 

 

 

井上ひさしとは?

 

井上ひさし氏は、日本の文壇に大きな足跡を残した劇作家で、数多くの名作を生み出してきました。

 

 この作品は、井上ひさし氏が最期に遺した戯曲であり、この作品に注いだ情熱が深かったことが伺えます。

中でも、死と愛をテーマに描かれた物語 「組曲虐殺」は井上ひさし氏の代表作の一つとして知られており、そのメッセージ性や象徴的な表現手法から今日でも多くの読者や演出家たちから高い評価を受けています。

 

井上ひさし氏が提起した問題や、表現した思想は、年月を経ても現代の社会に通じるものがあります。 

彼が遺した最期の戯曲「組曲虐殺」を通じて、

戦争や暴力、そして愛や命について深い思索を行っていたことが伝わってきます。

 

それは強いメッセージ性を持ち、未来に向けた希望として受け取ることができるのではないでしょうか。



少なくとも私にとっては、

 

”今を生きる意味”

”残りの人生をどう生きるか”

”何のために?”

 

作品と向き合いながら、考えさせられる作品となりました。


 

舞台写真及び、法被の製作過程等の詳細は

こちらから

 

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◆藤野雅胡(Maco Fujino)|舞台衣装家・人物プランナー
◆兵庫県出身
◆神戸電子専門学校卒業
◆上田安子服飾専門学校卒業

まじかるクラウン伊藤熹朔賞新人賞受賞
まじかるクラウン兵庫県芸術奨励賞受賞


NYブロードウェイで観た『ライオンキング』の舞台に衝撃を受け、「舞台衣装家になる!」と決めて帰国。
夏目俊二氏の神戸新聞連載コラム最終回記事が目に止まり、想いを綴った手紙を送った事から、2004年より舞台衣装家の道を歩み始める。

以後、ヘア&メイク、ウィッグのアレンジも自ら行う頭の先からつま先までトータルで手掛ける舞台衣装家となる。

●1999年幻燈舎映画「トトオ」( CINE VIS CINEMA 2003 奨励賞受賞・小津安二郎記念蓼科高原映画祭入賞作品)で、映画の衣装製作・デザインを担当。

●2001年 映画「人生喫茶とほほ」(脚本・監督:伴野 智)
の、衣裳を担当。(出演:竹中直人 篠原ともえ 村上淳 文学座:添田園子 他)

●2003年 映画「SHOWER」で、衣裳を担当。(出演:福士誠治 大久保綾乃)

●2004年、長谷川一夫氏、市川雷蔵氏が一世を風靡した時代に活躍された、夏目俊二氏との出逢いをきっかけに、舞台衣裳家としての道を歩む。

●2006年から兵庫県立ピッコロ劇団で、衣装プランナーとして携わり、
ファミリー劇場「飛んで孫悟空」で、伊藤熹朔賞新人賞を受賞。

●2008年 兵庫県芸術奨励賞を受賞後、 舞台衣装家の第一人者の元でアシスタントをするも挫折。
第一線の舞台裏で修行を積んだ経験を経て、2017年設立劇団しゃれこうべの座付衣装家として立ち上げから参加。また県立劇団、大学、専門学校にて舞台衣装製作の講義・指導等にも携わる等活動の場を広げている。


舞台衣装家藤野マコ公式サイト