ずっと   モヤモヤしながら

なんとかここまで やってきた

きりきりまい しながら
いくつもの 谷と沼を 越えてきた


もちろん それ以上の

ものすごく たくさんの

かけがえのない まぶしくきらめく

うつくしいもの きれいなこころ

ゆたかなぶんかも たくさん浴びた



蓋をしても しきれない
体や心が 小さく悲鳴を あげてきた
失うものは 怖いけど
扉のその先 まだ見ぬ世界を あけてみたい
やりたいことを もっとしたい

みたいけしきを もっと見たい




「“いしりょく”って いうのはね

ほんとうに したいと 

おもって いる ことを

しないで がまんする ことさ。」


「きみの いってる ことは

このクッキーを みんなたべて

しまわないように することかい?」


「その とおり」



………



「さて ぼくたちには もう

クッキーは なにもないよ」


「うん、 そうだ」


「でも ぼくたちには

ものすごく たくさん 

いしりょくが できたよ」


「かえるくん いしりょくは

ぜんぶ きみに あげるよ」


「ぼくは これから

うちに かえって おかしを つくるよ」





「ふたりはいっしょ」アーノルド・ー「ふたりはいっしょ」アーノルド・ローベル作 三木卓訳文化出版局 


 


重かった背中に きれいな羽が

風よ 栄養よ 流れるままに