以前にも記事にしましたが、平成19年の最高裁判決、平成22年の貸金業法の改正によって、消費者金融業者は壊滅的なダメージを受け、多くの中小の会社が廃業に追い込まれました。よってこの業界では、今回の法改正は天下の悪法のごとく語られることがおおいのですが、筆者の意見はちょっと違います。
物事には光と影があります。
そこで、ちょっと視点を変えてみて、今回の法改正の良かった点と、またそれを踏まえて、これからの消費者金融のありかたを考察してみます。

●あえて語る法改正の良かった点

①暴力的な取り立てを行う中小の消費者金融が淘汰された。
それまでの消費者金融業者は、あえて乱暴に言ってしまうと、(もちろん例外はありますが)顧客管理との名目で、客を威嚇し、脅している場合が少なからずありました。また、顧客のことを、「お金にルーズなダメなやつ、」とあきらかに見下して対応する担当も多かったと思います。
いわゆる『サラ金』『金貸し』と蔑まれて、日陰の商売であったときはこれで良かったのかもしれません。
しかし、やがて大手各社が無人機を導入し、テレビCMを行い、拡大路線を計ってゆくのですが、業界全体のモラルがそれについてきていなかったことも事実です。取り立て行為に対して規制が強化されたことは業界のモラルを正すには良かったことと思われます。

②利息が引き下がった。
それまでも上限金利は定期的に見直しされ、段階的に引き下げられてきましたが、今回の改正では100万未満で18.00%、100万円以上で15.00%に引きさがりました。確かにこのことで体力の無い中小業者は廃業に追い込まれましたが、金利自体はずっと以前から段階的に引き下がっていましたし、ある日突然、そのようになったわけではありません。それまでは高金利にあぐらをかいて企業努力を怠っていたということも言えるのではないでしょうか。


③多重債務者の数があきらかに減少した。
法改正前は、正規登録業者が総量規制や金利引き下げで、リスクの高い客に融資ができなくなり、そのような客が違法の闇金融に流れ、闇金を暗躍させる結果になるとも言われていました。
しかし結果は、正規業者からの利用ができなくなった人たちは、消費を控え、いわゆる我慢をして生活するようになり、多重債務者数はあきらかに減少したようです。
借金も一定線を越すと、借金の返済をするために新たな業者から借金をするという『自転車操業』に陥ります。こうなると遅かれ早かれ破たんすることは確実です。
しかし、もともと借金をするきっかけは実にくだらない遊行費であることも多く、正直借金をしてまでのめり込むことは良いことではありません。
また、「貧困層の人が生活費を賄うための借金や、医療費の為の借金もあり、助かった人もいる。」という意見もありすが、それは福祉の問題であり、高金利の借金をして対処すべき性質のものではないと思われます。