明日ママがいない~心にクッションを~ | 『もの想い』macoto

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日本テレビ系のドラマ

 

 

芦田愛菜がいない…もとい(狙ってるよね?笑)

 

 

『明日、ママがいない』

 

 

児童擁護施設を舞台に様々な事情で

 

 

親と離れた子供たちの目線から

 

 

愛すること、愛されることを

 

 

テーマにしたフィクションドラマ。

 

 

 

 

今までのイメージとはガラリと違う

 

 

ちょっとダークな役どころの芦田愛菜ちゃんや

 

 

八重の桜で主人公の幼少期役を演じた鈴木梨央ちゃんなど

 

 

才能豊かな子役を集めて

 

 

番組開始当初には

 

 

赤ちゃんポストに預けられた子供に「ポスト」と名付けたり

 

 

過激な発言や演出から番組の放送中止を求められたりして

 

 

話題になっているドラマなんですが、

 

 

それでも日本テレビ社長が

 

 

「最後まで見ていただければご理解いただけると思う」と

 

 

この作品に対する本気度を示した作品です。

 

 

 

 

今の時代、正直なにを言ってもなにをやっても

 

 

誰も傷つけずに作品を作ることは難しくなってきていると私は思います。

 

 

そして赤ちゃんポストを運営する病院や

 

 

児童擁護施設の団体が

 

 

テレビのその場しのぎの演出により

 

 

誤解を受けると思った気持ちもわからなくもないですが

 

 

今の世の中、言った者勝ちのような風潮

 

 

とても危険な状態だとも思います。

 

 

よかれと思って作った作品をその外観だけで判断して

 

 

大半はどうでもよい、もしくは良いと思っていても

 

 

ほんの一握りのクレームですべてを否定されてしまう。

 

 

この構造が世の中に浸透してしまうと

 

 

息苦しい世の中になってしまう気がします。

 

 

 

 

第1話を観て2、3話と観ていても

 

 

日テレ社長があそこまで毅然とした態度で

 

 

理解を求めるコメントを出したのが

 

 

本当に理解するには時間がかかりました。

 

 

それでも今夜の放送を観て納得しました。

 

 

 

 

2月19日放送の第6話(かな?)では

 

 

グループホームの最初に預かった子供で

 

 

コインロッカーベイビーだった施設の卒業生でもある

 

 

三浦翔平さん演じる「ロッカー」が、ある日、

 

 

妻に対してDVを行っている夫を見かねて

 

 

殴ってしまい警察沙汰になる。

 

 

 

 

普段は施設の職員兼調理員として

 

 

無口で無表情だが施設のみんなに慕われているロッカーが

 

 

そんな事件を起こしてしまい、その背景をしらず

 

 

施設の子供たちは世間体を怖れロッカーを追い出そうとする。

 

 

 

 

その背景とは幼少期に引き取られたロッカーの養父母に

 

 

DVがあり母を守るために父を殺したと思い込んでいたロッカー。

 

 

それがフラッシュバックしてその反動での行動だった。

 

 

しかし実は本当に父を殺したのはロッカーではなく

 

 

怪我させられた仕返しにロッカーを殺そうとした父を

 

 

守ろうとした母だった。

 

 

 

 

そしてロッカーを追い出そうとする子供たちに対し

 

 

三上博史さん演じる施設長は

 

 

「心にクッションを持ちなさい」と諭す。

 

 

どんなことでもすぐに判断せず

 

 

心のなかのクッションで一度受け止めてから判断しなさい…と。

 

 

自分たちの仲間でもある慕っていたロッカーが

 

 

君たちに暴力を一度でもふるったか?

 

 

ロッカーは子供たち一人一人を大切に想い

 

 

ノートには子供たちの好き嫌いやアレルギーなど書いて

 

 

食事にも気を使ったりしてくれていた。

 

 

もしも今回の事で世間を敵に回すのなら

 

 

君たちが味方になってやらなきゃならないんじゃないか?…と。

 

 

 

 

フジテレビ系の『僕のいた時間』を録画してるので

 

 

リアルタイムで観ていたのでおおまかな台詞になりますが

 

 

観ていた私の感想としては

 

 

きっとこのシーンは第1話の放送後の反応を受けて

 

 

脚本監修をしている野島伸司さんが差し込んだのでは?

 

 

と思うくらい作品で世間に対してのメッセージを伝えてました。

 

 

もしも脚本の松田沙也さんのアイディアで書いたのなら

 

 

この脚本家さんの作品は今後も注目したいと思います^^

 

 

 

 

ストーリーは決まっていると社長はコメントしてましたが、

 

 

ドラマというのはおおまかな枠は決まっていても

 

 

途中で脚本が変わったりすることはよくあることなので

 

 

脚本や演出でどうしても伝えたいことだったのではないかと

 

 

とても強くこの作品の想いが表れていた名シーンだと思いました。

 

 

 

 

なんでも豊かに揃っていて便利な日本ですが、

 

 

なんでも規制、なんでも批判するだけでは

 

 

本当の意味で豊かなモノ・コト・ココロは育たないと

 

 

最近とみに思うmacotoなのでした。