映画『あの空をおぼえてる』

あの空をおぼえてる　（2008年）

ストーリー

明るい笑い声が絶えない４人と一匹の深沢家は

絵に描いたように幸せな家族だった。

10歳の英治と6歳の絵里奈の幼い兄妹が交通事故に遭うまでは。

生死の境を彷徨った英治はなんとか一命を取り留めるが、

絵里奈の短い生涯は残酷にも終わりを告げる。

英治は事故直後に空を飛んだ不思議な体験を

誰にも打ち明けられないまま、

悲しみのあまり抜け殻のようになってしまった両親に

笑顔を取り戻そうと健気に振る舞うのだった。

感想

ちょっと気弱だけど心優しい少年英治役の広田亮平と

すごく活発で天真爛漫な妹の絵里奈役の吉田里琴が

この物語の中心となり竹野内豊や水野美紀や小日向文世など

ベテラン俳優陣に囲まれてのびのび演じている所に

ほのぼのさせられる一面もある。

それ故に悲しみを少しずつ積み重ねていき

ある一点に向かって知らず知らずに涙を誘うように

丁寧に物語が織重なってゆく様は中盤まで

たいくつな映画だと大概の人は思うでしょう。

話が現在と過去を行ったり来たりすることで

初見では混乱する場面がいくつもあって

意味が分からないと思う所もあるのですが、

それを帳消しにするくらい終盤の英治の言葉が

切なくて愛しくて抱きしめたくなり涙が溢れました。

この映画は僕の好きな

何度も観ると味わいが増す映画だと思いました。

ただ惜しいのは２回３回と見直したときに

新しい発見のような仕掛けがあまりない所が

少し残念な気がしました。

子役の吉田里琴ちゃんはその後も

映画『ひみつのアッコちゃん』のちいさいアッコ役や

ＴＶドラマでも着実に活躍の場を広げているようです。

今後が楽しみな女優さんです。

ちなみにyahooクチコミムービーアワードで

泣ける作品として選ばれただけあって

確実に泣ける映画としてmacotoもオススメです

macoto

『もの想い』macoto