嘘の真実 | 『もの想い』macoto

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人は誰しも嘘をついて生きている

 

嘘をつかずには生きられないのが

 

人だと私は思っています

 

 

 

人は一人では生きられない

 

生まれてくるにも父母が必要

 

生まれた瞬間から人は人の間に

 

挟まれて生きてゆきます

 

そうやって人間になるのです

 

 

 

人は自分が生き延びる術として

 

自然と嘘をつくようにできていて

 

誰かを傷つけないようにも嘘をつく

 

 

 

そうやって自分のなかの精神を保ち

 

人の間で生きるために融和を図る

 

それが思うままにはならないのですが…

 

 

 

「嘘」と聞いて嫌悪感を抱く原因は

 

自分が誰かに騙され不利益を与えられたり

 

信じていたものを壊されたり

 

心を傷つけられたりした経験が

 

誰しもがあるからでしょう

 

 

 

一言に嘘といっても「嘘」には種類があり

 

自分を守るためだけの嘘

 

誰かを守るためだけの嘘

 

物事を融和させるための嘘

 

様々な「嘘」が存在します

 

 

 

そのなかで自分の見栄や欲のためだけに

 

他人を欺いたり自分の心を欺く嘘は

 

人間として一番寂しい嘘なのかもしれません

 

 

 

どんな小さな嘘でも

 

その後もその嘘を隠すために

 

さらに嘘を重ねなくてはならなくなり

 

どんどん自分を苦しめてしまう

 

なんてことはよくある話し

 

 

 

逆に自分自身に嘘をついて

 

「自分にはできるんだ」と

 

心に言い聞かせて

 

ついには本当に嘘が真実になる

 

なんてこともたまにある話し

 

 

 

大切なのはどんな嘘でも

 

最初が肝心で

 

何気なくついた嘘が後々

 

自分の首を締めつけるのであって

 

意識があるうちは

 

「その嘘は誰かのためなのか?」と

 

心に問うてからついた方が好ましい

 

 

 

まぁ嘘はほとんどが無意識につくので

 

なかなか難しいものですが

 

なるべくなら嘘はない方が良いでしょう

 

 

 

もしもどうしようもなくて

 

嘘をついてしまった場合は

 

その嘘をつき通すという

 

選択肢もあるのでしょう

 

 

 

死ぬまで「嘘」をつき通せば

 

それは「真実」になる

 

自分の心のなか以外では…

 

 

 

 

 

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201010052030エッセイ『もの想い』