なにもかもを失って
生きていても意味がない
…そんな風に思うとき
人は絶望と喪失感に襲われて
自らの命を絶とうとすることがあります
たとえばこの命が自分のものではなければ
人は命は大切にしようと言うでしょう
命は誰のものでしょう
自分のものですか
それとも誰か大切な人のものですか
命そのものは誰のものでもないのかもしれません
生きとし生けるものすべてに授けられた命は
きっと自分だけのものでもなくて
誰か特定の人のためだけのものでもない
遅かれ早かれ生きているものは死にます
死んだ後の世界は分からないけれど
生きていればたとえなにもかもを失ったとしても
またやり直すことができるのだと私は思います
今まで生きていたからこそ
感じられたものや 大切な人に出逢えた
この先にもっと素晴らしい世界があるかもしれない
それを見つけられるかどうかは
生きてこそ 生きているからこそなのです
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201002122200エッセイ『もの想い』