時の経つのを忘れ、パネルの一枚一枚を丹念に拝見しました。それは内容を読むというよりは、パネルから発する訴えを全身で受け止める作業だったのかもしれません…
【原爆パネル展】
8月15日~8月24日(平日:10時~17時/土日:10時~20時)
東京都生協連3階(JR中野駅南口徒歩7分)
※入場自由
昨日、東京都生協連会館3階で開催されている「ヒロシマ・ナガサキ 原爆パネル展」を見に行きました。内容からしてある程度の覚悟をもって臨んだものの、展示の迫力にはただただ圧倒されました。国連で展示されたものを移設した内容のようで、パネルは英文表記、横に邦訳が掲載されていました。
入口からすぐの所に、亡くなった弟をおんぶして焼き場で順番を待つ男の子の写真がありました。何度も見たことのある写真でしたが、改めて見つめると男の子の表情が克明にわかり、しばらくするとパチパチという炎の音まで聞こえてくるようでした。いったいどんな気持ちでここに立っていたのだろうと思うと、胸が締め付けられるような気がしました。
写真パネルが中心の展示で、カラーのものも多くリアルな惨状を伝える画像が数多くありましたが、全体としては文章をもって、しっかりと被爆の実情を伝える内容になっていました。
特に記憶に残ったのは、広島で被爆した前座良明氏(長野県原水爆被災者の会の元会長)のパネルです。
「俺はたたかうぞ いつまでも/たたかいぬくぞ いつまでも/息子たちや孫たちに/美しい未来と/しあわせな生涯が/切り開かれることをねがって」
「たたかいがにんげんをつくる」
「平和は祈るだけでは実現しない」
…時空を超えて伝わってくる被爆者の声は、私たちの心を揺り動かし、行動を促してやみません。
パネルの中には国連の発足当時のことが記載されたものもありました。驚いたことに、第一回国連総会における第一号決議は「原子力委員会の設置を求める決議」であり、アメリカも賛成して採択されたとありました。残念なことに核兵器にかかわる世界情勢は、その後紆余曲折を経て、現時点では好転どころか大戦の時代に戻りつつあるようにさえ感じます。
「たたかいがにんげんをつくる」、「平和は祈るだけでは実現しない」、被爆した方々が残したこうしたメッセージを、今を生きる我々は真剣に受け止め、自身の立場で行動していかなければならないと痛切に感じました。
付記:
展示のなかには原子力発電所の事故に関するパネルもありました。一連の流れにこうした内容を入れることに若干の違和感を感じましたが、未だ完全なコントロールができない原発に対して「指摘したい気持ち」は十分に理解できます。
一方で、エネルギー資源が極端に少ない日本にとって、豊かな生活を望む国民のために、やむを得ず原発を稼働させなければならない現実も直視しなければなりません。こうしたことも大きな課題であり、国民的議論の対象として避けて通ることはできません。

