昨日は、こんな会に行きました。

タイトル: 「結い 2101」第6回受益者総会
日時:2015年9月5日(土) 10:00~17:00
場所: 京都府京都市左京区 国立京都国際会館



実は、これのために京都入りしていたんですね!

昨年は横浜で近かったのですが、事情により参加できず。
2年ぶりの参加となります。
ついでに、会社の夏休みも2年ぶりに取りました♪

1日の日程はこんな感じでした。

10:00 開場・受付開始
10:00-12:00 企業展示
12:30-12:50 開演挨拶
12:50-14:20 「結い2101」決算・運用報告会
14:40-15:40 投資先"いい会社"の経営者講演
15:55-16:55 パネルディスカッション
16:55-17:00 閉会挨拶

午前中の企業展示の時間帯に、ファンドマネージャー新井さんによる、企業展示解説ツアーが2回ほどありました。
すべての会社さんが紹介されました!


トビムシの竹本さんが席を外していたので、代わりに説明する新井さん


日本環境設計のFUKU-FUKUプロジェクトの古着回収ボックス


目に毒なHASUNA (^^;


カゴメで試食をする新井さん


スワンベーカリーでランチを買ったり。


この日限定の、鎌倉投信のロゴ入りコットンヌーヴォーを見たり。

軽く食事を済ませたところで、会が始まりました。



開演挨拶は、社長の鎌田さんでした。
口座数が2015年8月末で13,427、運用資産が191億というお話から始まりました。この5年半は決して平たんではなく、ギリシア・ショックがあり、東日本大震災では急落中日本の会社を応援しようという受益者の入金が多かったり、その後の円高、格下げ、そして今の中国の状況・・・とあり。それでも、先週は最大の入金件数があったそうです。また、株主の支援として、38名の個人投資家がいるとのこと。大手は入っていず、純粋に独立系であること。実際に米国を見ても、100年を超えるのは独立系のみであることを説明されていました。
質の高い商品を持ち、「いい会社をふやしましょう」というコンセプトの元、今後も続けていくとのこと。
今回のテーマは、循環型社会想像元年。教と議定書が策定されたこの国際会議場で開催している意味も大きい。モノ・サービスは行き届いているが、社会の質は良くない、ということも。金銭的ではなく、社会の質が良くなるよう、舵を切る必要がある。1人1人に課された重要な役割があるとのこと。
また、今回直接投資しているわけではないが、よい会社が参加しているとのこと。
スワンベーカリーは、親会社のヤマトHDには投資しているが。今年10周年。テラ・ルネッサンス、フェアトレードカンパニー、和えるは日本の伝統を活かす匠、日新堂印刷、パタゴニアは1% for Planetの展示。
3つの「わ」=和・話・輪。役割昨日を目指い、ちょっとずつ世の中がよくなるよう。あっという間の6年目だが、今日この場から、何かが始まるように。

次にファンドマネージャーの新井さんから、決算報告。


配布された冊子と入場者証。

冊子は日新堂印刷さんで作られたそうです。バナナペーパー製。新井さんの書いた本の印税で作られたそうです。。。

記載されていることはある程度省略しつつ。
NHKのプロジェクトXのが放送されてから、1万人ほどの資料請求があったそう。そのため、口座開設者数が前回決算時の約1.5倍に。今でも月1千人ほどの申し込みがあるそう。定期定額購入をされている顧客数は若干減ったものの、ほとんど変わらない6割ちょっとというところ。
資産別構成比は相変わらず「視力検査」と言われたくらい、前年とほとんど変わらないイメージ。全体的に右肩上がりで、マーケットが静かだと株式の比率が上がる、ということなので、その通りに。先月末では、7月の決算時より少し下がって、60%くらい。
リスクは10%以内に抑えることとしていて、今は10%弱なので、株式は増やさない。また1社当たり1.7%としている。今回追加が4社あったが、それは変わらない。全売却したのは2社で、経営をあきらめたみらい教育研究所と、グリーンシートに上場していたが、そのグリーンシートがなくなるために、公開しないことと決めたアメニティ。
今年から、ファンドと代表的な資産くらすとの騰落率の比較、というグラフが追加されている。これは、1年だけ持ったらどうなるか、ということを示している。5年間で1ヶ月ずつずらして計算する。日本国債よりも鎌倉投信を持った方がいいのでは、と思えるグラフとなっているが。実際には、鎌倉投信には5年分のデータはない。計算するためには、実際には6年分が必要なため、8か月分足りない。ただし、このデータ内ではマイナスは1回きりというのは自慢できる。TOPIxは17回。もちろん、基本は分散投資。100%鎌倉投信に投資していいのは、新井さんと鎌田さんのいみ。(笑)
企業業績としては、5%利益を上げないと、4%の利益とはならない。1%は鎌倉投信で抜くため。現在、円安で上方へ乖離している。
分配金については、0円とする。NISAを使っている方が多いが、分配すると課税となってしまうため。今後については、制度を見ながら決定する。
議決権行使については、アメニティの2議案について反対を出した。これは後悔停止となるため、反対票を出さないと買取してもらえないため、形式的なもの。本来は反対する前に対話しろ、という話。
具体的な対話としては、お客様からのクレームを伝えた。全部調べて、レポートを出してくれた。いい会社は人でできているため、問題は起きる。問題が起こった時にどう対応するかを見ている。

後半は、ダックス四国の且田久雄氏と新井さんの対談。
障碍者雇用のお話。投資先エフピコの子会社であるダックスの且田氏が進めている。直接的には利益につながりそうもない話だが。お客様であるクックチャムというお惣菜屋さんと、帯広に近い芽室町で障碍者雇用をしたいという話から。芽室で作ったジャガイモをお惣菜に使うような仕組みを作った。
エフピコでは、16%の障碍者雇用率。その他に40社を支援している。重度の障碍者も8時間労働で正社員として働いている。ダックスでは定着率が95%超となっている。それを見て、やってみたいという会社が増えている。支援条件としては、必ず最低賃金は支払うこと、正社員として雇用すること、わざわざ部門を作るのではなく基幹産業で雇用すること。
以前、障碍者雇用の条件として、人に迷惑を掛けないこと、自分のことを自分でできること、と聞いていた新井さんには且田さんの「仕事の能力と私生活の能力は別」という言葉に驚いた。
重度の障碍者と言っても、原因は分かっていない。そのため、怒っちゃいけないとみんな思っている。しかし、歩き回っていても、座れと言われれば、その言葉には反応する。つまり、人としてのしつけをしていない状態なので、本人もラクな方へ行ってしまっている。
最初は、何か魂胆があるのかとも言われた。月に十数万ももらえるほど、うちの子は働いていないだろう、と言われた。確かに働いてはいない。それでも、最初は5分しか持たなかったのが、3時間働けるようになっていることも。
日本には、780万人の障碍者がいる。さらに発達障害やアスペルガーが250万人。引きこもりやニートが200万人。これで人口の1割、高齢者の痴ほう症600万人を合わせると2割が税金を必要としている。20年後には働き手が足りないと言われているが、その計算は甘く、実際には15年後に企業の危機となる。労働人口350万人となる。多様性のノウハウを持つ会社が強くなる。

休憩をはさんで、「投資先"いい会社"の経営者講演」日本環境設計の岩本美智彦氏。
後方のFUKU-FUKUプロジェクトの説明をしつつ。「100年後の未来 消費者参加型循環型社会の始まり」。
42歳で独立し、昨年までは1000万の会社だった。昨年ベンチャー大賞をいただいた。450社がスピーチし、年末には10社で決選。
リサイクルに興味を持ったのは、30年前の映画「Back to the Future」。何となくやるのではなく、最先端技術を使い、消費者参加型とし、人材教育を行う。消費者の実感としては、買ったところに戻したり、学校や会社と言った、生活動線にあるとよい。
この世界にごみは存在しない。ごみは資源!
まずはTシャツからバイオエタノールを生成。今のバイオエタノールは99.9%は食べ物から作っている。そのため、トウモロコシの価格が上昇してしまった。コットンを酵素の力で糖化すると、日本にある発行技術でエタノールが作れる。実際よい香りがする。
今、100ヶ月連続単月黒字となっている。1000万くらいの資本でも、工場を持つためには知恵が出た。タオルを染める過程と同じため、使っていないプラントを借りたり。
テクノロジーで分別の手間も省いた。こそを入れ、2.5日回すと、すっかりなくなってしまう。それが糖化。そして、イーストを入れるとエタノールとなる。糖化すれば何でもできる。エタノールが99.6%になると、ガソリンと混ぜてよいことになっている。
その他、携帯電話もボタン1つで、プラスチックとレアメタルに分離できる。700万台のリサイクルが行われているが、そのうち400万台がこの会社へ。約6割。400万人が参加してくれたということ。
資源については、地下資源については世界メジャーなどがやっていて、手も足も出ない。地上の無機物については、技術はほぼ決まっている。地上の有機物を対象とした。燃える物を燃やさずにリサイクルする。それまでは物のリサイクルと思っていたが、原子分子レベルで考えるようになった。紙もプラスチックも石油も同じになる。このH(水素)・C(炭素)・O(酸素)を使えば、石油が要らなくなる。
4,500万トンのごみから、1,100万のエタノールができる。これは1,000万トンのプラスチックになる。これで、日本のプラスチックはすべて賄える。しかし、これは家庭から出るごみだけ。企業から出るごみは4億トン。つまり、4億トンは輸出できることとなる。資源大国は埋蔵量より技術力、と言わしめた!
しくみもブランドも大事。買う・使う・捨てるの生活から、リサイクル・買う・使うの生活へ。服が福を生み、福が服へ。FUKU-FUKUプロジェクト。生ごみと一緒に捨てたくない物の1位は服で、2位はおもちゃであることから、プラスチックと+(プラス)を生むことから、PLA-PLUプロジェクトも。
ワークショップを毎月開催する。○○と環境など。楽しく学ぶことが大事。技術開発だけではダメで、身近にしなくてはならない。現在150社強が支援してくれている。業界のライバル同士もいる。リサイクルではライバルではない。業界の問題である、と。皆で踊る。
教科書や国連での啓蒙活動も。2月3月におもちゃの卒業をさせる意味もあり。幼稚園でも引き取れないため、パッケージにして。海外ではインドの携帯電話の回収を国家プロジェクトで。また、インドでも服やおもちゃを集めてみたら、日本よりも集まった。授業で、リサイクルが大事だとやっているため。これで、戦争がなくなる、と。そもそも戦争の原因は地下資源の争奪である。
FUKU-FUKUマークのTシャツも。要らなくなったら、ハチのマークの箱へ、と。東京-ニューヨーク11,000kmを5000回フライトできるようになる。
2015年10月21日大安吉日! 未来へ行く。デロリアンを動かしたいと、ユニバーサルを直撃し、フロリダで買ってきた。
100年後の未来、戦争がなくなる。



FUKU-FUKUプロジェクトの送付先は、結いだより等でお知らせされるそうです。

休憩後は、パネルディスカッション。
トビムシ 竹本吉輝氏、IKEUCHI ORGANIC 池内計司氏、マイファーム 西辻一真氏、パタゴニア 篠健司氏。(以降敬称略)



新井: まず一言ずつ。パタゴニアは環境について、徹底的に現地を見ている。休憩時間に流れていた映像も監修されていたが。
篠: リサイクルしている。以前から、帝人とポリエステルについては始めていた。綿や混製品についてはなかったが、今は綿はエタノールになり、混製品は何らかにリサイクルされている。しかし、リサイクルは最後の手段と思っている。その前にできることがある。その製品が農薬を使っているのか、どんな労働条件で作られているのか。安いがために、修理代金が製品の半分などとなり、早い循環となることも。フェアトレードで、契約工場の労働条件や環境を確認している。修理して延命やリユースも。サプライチェーンの中で行っている。
池内: 63年前に事業を始めて、60年目で出資してもらい、次の60年を考えられるようになった。昨年、池内タオルからIKEUCHI ORGANICに社名を変えた。池内タオルでは乳幼児が舐めても大丈夫なタオル、となったが、今後は食べても大丈夫としたい。2073年の目標。FUKU-FUKUプロジェクトの箱をお店に設置したが、もっと長く使えるので今年は箱に何も入らないと思う。商品寿命が長いことも重要。
西辻: 蜂のマークが出てきたが、養蜂業もやっている。昨日の朝、兵庫県でクマにすべて襲われた。人事配置変更なども考えているが。気付きを大切にしたい。自産自消できることをモットーに。過程で得られる気付きを大切にすること。みんなができるプラットホームを提供している。稲作放棄地が40万haある。(関東東海関西のみ)他に、始めてみたら、もっとやりたい、という人のために、アグリーイノベーション大学校も作った。全国に卒業生が散っていき、八百屋も卒業生がやっている。人の循環が起こっている。森は海の恋人ともいい、そういった循環もある。
竹本: 地域と人と物の循環。アグリーイノベーション大学院の講師もしている。受益者総会には、第1回目から参加している。森を動かすことによって、漁業にも影響が出るなど。水の流れもある。今、雨が淡水である時間が減っている。山がスポンジにならず、濁流で海へ行ってしまう。農業や工業で使える水がなくなり、河川や沿岸漁業が減ってしまう。今は人、物、カネを回す。商品にして、お金にしている。細かったり、曲がっていたり、節があったりした物でも。フローリングで使えない物が多いため。
新井: 水と言うと、Tシャツ1枚作るのに、2000-3000lの水が必要と言うが。
篠: 200gの綿に2000-3000lの水を使う。育てている時が多い。その他染色の時にも。
池内: 綿ができてから、100倍の水が必要と言う。
篠: 世界的には水の危機。汚染水は浄化して、エネルギーを使っている。また、地域差もある。秋のジーンズで染色の水を84%カットした物が出ている。水がどこから来るのか、海なのか、川なのか、地下水なのか。使ってどう戻るのか、知って欲しい。
新井: 私たちにできること。作る過程は見えにくい。どこの水なのか。どういう状態なのか。
西辻: 話は少し変わって、宮城県亘理町というところで、トマトを700haで露地栽培している。震災で塩害にあったところ。ニュースなどでは、海水をかぶったことが問題と言われているが、実際は塩水が流れ出る水路が壊れたのが問題。そういうことを知って欲しい。
新井: 森がスタートと言われるが、農林水産業の中で、林が一番厳しいのではないか。意識を持ってもらうのが難しいと思う。
竹本: 地域にお金が付くのが、林業にあ付いていない。農や工、関連加工業には付いている。西粟倉や奥多摩でも、消費者や投資家はやっていく可能性があるんだと思っているが。林業の人は、政策的なお金を、となる。結果、バイオマスとして燃やしてしまい、木として使っていない状態。
新井: 消費者に関心を持ってもらうためには、楽しんでもらうか。
池内: どこまで安全に作っているか、ということも。安全は目に見えない。それをどう見せるか。今、食品工場で作ろうとしている。食品関連のISOを取ろうとしている。来月検査の予定。Food Farblicとする。それでも、安全とは思われない。トレーサビリティがすべてうごくようにしようとしている。今月から。
新井: 結果は結いだよりで出すのか。
西辻: 安心と安全は別物。安全は作り手側、安心は食べる側で、どれだけ作り手を愛しているかとなる。まず1歩として、自然を愛する。そのためには土に触れる機会を持つ。そして、相手ともっと密接になる。
篠: アウトドアをすると、自然の中なので、定期的に行くと変化が分かる。自分お行動を見直すきっかけになる。
新井: 恵みの雨は都会では分からない。
竹本: 農家を見に行く人がいる。それと同様に、木もどこから来ているのか見て欲しい。古い家の修復に、土壁や木は高コストとなっている。林業に手が付いていないため、古い町並みの修復に、地元の材が使えない。両が安定供給できない。直接対価を払う人から、何らかのサインがあって、地域内にも意識が変わる。言われるから増える。
新井: みなさん1人1人の意識が変わり、行動が変わることが第1歩。

最後に質疑応答。
Q: 家については、現在5,100万戸あり、800万戸が余っている。そこへ、まだ毎年60-70万戸建てている。つぶすことで回っているが、何がトリガーになって、循環型になるか。
竹本: 複合的に考える必要がある。家が豊かさを表し、不動産となってしまっている。3世代で使っていた物が、35年ローンが出てきて、それに合わせて商品も変わった。商品を愛して長く使っていくものから、自分世代だけの家になった。環境にやさしいと思うのと同様、より豊かにと考えることも。

Q: 後継者がいなくて、家も廃屋になったら、バイオエタノールの対象になるのか。
岩元: 技術的には可能だが、順番がある。まずは消費者行動を変えることから。いいものを長く使ってもらう。
新井: 循環型社会を作るには、順がとても大事。はっきりと分かるものから。パタゴニアでは、10年使って修理出したら、修理できないから、と新品と交換してくれたことも。
篠: ギャランティーはある。新品でよいという人と、思い入れがあるから、何とかできる範囲で修理して欲しいという人がいる。修理を希望する方が多い。
新井: 最後の最後に引き受けるのは岩元さん、ということで循環している。
篠: 家についても、カリフォルニアでは、中古で手を入れた物に価値がある。
新井: 古民家もいい物を残すということに関わっている。日本の中に根付かせる。

Q(というより意見): 岩元さんが最終的なところではなく、いいものを作って、使って、というのは別物ではないか。価値ある物を使って・・・
新井: 最後に岩元さんだけでなく、いろいろ手段はある。長く使うことも。水の問題も見えることと見えないことがある。

新井: 自分たちの中で、納得して行動するしかない。どんな形でもいいので関わって欲しい。どうかかわっていただきたいか、一言ずつ。
竹本: 森にお越しください。
池内: 綿が種蒔かれて、手に届くまで、すべてを伝えていくだけ。どういう経緯化分かる物から使って欲しい。
西辻: 買ってくださいではなく、自分で安全かどうか確認できるよう、濃号の学校へ。
篠: 1つ1つの製品について、どういうパートナーと組むか、その工場はどういう労働条件か等を公表している。確認して欲しい。

新井さんから閉会の挨拶で終了でした。
一生懸命やっている経営者に、いろんな形で関わって欲しい。

エンディングで、1日の動きをまとめた映像が流れ、自分が出てきて、驚きました!(^^;

この後は、懇親会でした。

新井さんが司会をしつつ、質問に回答しつつ。
鎌田さんが乾杯の挨拶から始まり、新井さんが離席している間の司会をしつつ、質問に回答し。
社員の皆さんの紹介等もあり、和やかな会となっていました。