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溶連菌感染症
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空気が乾燥して咽の粘膜が傷つきやすくなる季節となりました。
この季節に子供達の間で蔓延する感染症に「溶連菌感染症」があります。
子供の60~70%は、一度は感染するという疾患ですので恐れることはありませんが、症状が改善した1~3週間した後、急性糸球体腎炎やリウマチ熱という合併症を引き起こす危険がありますので、その予防と治療については認識しておくことが大切です。
私の子供も毎年冬の季節になると一度はかかっています。
最近は大人でも溶連菌になる方も増えているのでご注意ください。
1.原因
A群溶連菌の感染です。
感染は一年を通してみられますが、咳・くしゃみによる飛沫感染が主で、空気が乾燥して咽の粘膜に菌が付きやすくなる11月末から春先にかけて多くなります。
2.好発年齢
5、6歳前後をピークに、2~13歳によくみられます。
3.潜伏期間・症状・診断
潜伏期間は12時間~4日間です。
急に38~40度の高熱・咽の腫れや痛みですが、体中に粟粒大の発疹ができ、舌がイチゴのように赤くザラザラした状態(イチゴ舌)になることもあります。
しかし、初めから明らかな症状が出るというより、鼻水・咳・咽の痛みなど一般の咽頭炎や風邪の症状だったものが、なかなか症状が改善しない・微熱が続いて平熱にもどらない・元気がでないということで咽頭粘膜の検査を試みてみたところ溶連菌が発見され、診断されるということもしばしばあります。
感染しているかどうかの診断は、検査キットで咽頭分泌物を調べることで、10分ほどで判明します。
4.治療・合併症予防
ペニシリン系抗生剤の内服です。
ペニシリンアレルギーのある場合はマクロライド系抗生剤が用いられます。
合併症を防ぐために10~14日間の服用が必要ですから、医師の許可なく服用を勝手に中断してはいけません。合併症の早期発見のために、適宜、尿検査が行なわれますので、医師の診察を指示どおりに受けることも大切です。
5.予防およびその他留意点
予防は「うがい」と「手洗い」が基本です。エアコンや暖房器具で乾燥した部屋を加湿器等の利用で適度な湿度に保つことも大切です。また、専門医からは虫歯があると菌が付きやすいということも指摘されていますので、お口の中の清潔に心がけてあげることも大切です。
この感染症は一度感染したら二度と感染しないというものではありません。菌のたんぱく質の構造の違いで多くのタイプがあるため、一つのタイプに感染して抗体ができても別のタイプには抗体がないため感染します。1年の間に数回感染してしまうケースもあるので、予防に努めることが重要です。
学校保健では、「内服を始めて24時間を過ぎて全身状態の良い者は、医師の判断で登校も可能」となっていますので、感染がわかっても登園・登校は可能ですが、無理な運動など避けられるように、幼稚園や学校側にも相談しておくことも大切です。