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確定拠出年金
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確定拠出年金(DC)制度が始まってから10年が経過しました。
日本では依然として確定給付型(DB)が過半を占めるが、そうした中で、来年1月から確定拠出年金制度の一部が改正されます。
これまでも拠出限度額の引き上げやDBからDCへのポータビリティ解禁などの改正がおこなわれてきたが、今回の目玉は、企業型の確定拠出年金において、加入者本人(従業員)が掛け金を拠出できるようになることだといわれています。
拠出方法に制約があるとはいえ、掛け金は非課税のため、課税の繰り延べ効果を享受できることです。
掛け金は所得控除の対象となるため、金額に応じて所得税、住民税を減らすことができる。
福利厚生制度の中で、これほど税のメリットを享受できる制度は、ほかに見当たらないかもしれません。
仮に税率区分20%の人が毎月2万円(年間24万円)を拠出した場合、所得税は年間4.8万円軽減されるほか、これに伴い住民税も減額されます。
ただし、従業員が拠出する金額は企業が拠出する金額を上回ってはならないことと、従業員と企業の拠出額の合計が、拠出限度額を超えてはならないとの制約があります。
現在の拠出金限度額は企業年金制度がない場合に月5万1000円(年間61万2000円)。このため企業型で、事業主の拠出額が限度額に達していない場合にのみ、従業員が拠出できるが、事業主の拠出額が2万5500円(限度額の半分)に満たない場合は、従業員は拠出限度枠一杯まで拠出できない。
少子高齢社会に突入した日本の公的年金制度は、現在の現役世代3人で1人を支える「騎馬戦型」から、2055年には1人で1人を支える「肩車型」になりつつあるといわれている。足元では年金支給開始年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられることが決まっているが、最近、さらに68歳から70歳程度への引き上げ案が政府内で検討されていることが報じられています。
経済界や労働団体からの反発などを受けて、結局、この制度変更は先送りされましたが、国民の将来の年金に対する不安は一層膨らんでいます。
現行制度を当面存続させるなら、支給開始年齢を引き上げるのではなく、給付額を引き下げて対応し、給付が十分でない部分について個人がカバーできるようなシステムづくりなどが急務なのではないかと思う。
来年1月から制度の一部が改正される確定拠出年金は、企業型の従業員拠出が可能になることは画期的なこととはいえ、その拠出限度額は諸外国に比べ格段に低いです。
米国の2011年の一人当たりの年間拠出限度額は4万9000ドル(約377万円)か本人の給与の100%のいずれか小さい方
イギリスでは拠出限度額はなく、非課税限度額は年間5万ポンド(約610万円)で、この未使用枠は翌3年間キャリーオーバーが可能
と、日本とは比較にならないほど大きく充実している。
制度開始10年で、改正3回。このペースを早いとみるか、遅いとみるか。みなさんどうでしょう。
これまでと同じペースで制度改正や見直しを実施していたのでは、せっかくの確定拠出年金制度も力を発揮できない。早急な拠出限度額の引き上げが必要なのではないかと…