2023年2月1日稽古覚え書き
一箇条、二箇条、三箇条の総復習を兼ねて今年から見直します!
昔聞いた稽古法で、初伝の初歩で共通して駄目な点は受け手が忖度し過ぎると理合が欠落します。
本年から最低限の返し技を同時に指導しますので、捕手が手順の理解を卒業すれば必ず受け手は隙が有れば返し可能を教え合いして、技の精度を上げる稽古をして下さい!
初伝の伝えている多くは荒い形に変容しています、受け手がヤラレ役になり過ぎたり、攻撃意欲が皆無の様相では武道として成り立ちません!
細かい理合の復活と、後半の形を最初から記憶が混乱しており最初から最後の手の形で受けたりしています、最初は力が出て剣の形を考慮しましょう!
特にこの数十年は柔を考え過ぎた為にあり得ない力での受け手の攻撃をひじの力を抜いて受ける本来攻撃に弱い逃げての技術で全て解決しようとして形崩れを起こしています。
また、技の最後にワザと技を緩めたり反撃が少し可能に近い形にしてあげると演武会の時の華やかな受けが可能になります。
技の稽古手順
①基本の技の手順を大まかに理解し覚える、白帯初心者
②半年以上の稽古生同士、受け手は必要以上な忖度無しの攻撃、ただし事前に知っている次の動きに対しての反撃や、自由稽古はしない事!反撃は返し技を一度だけして、捕手の不備を検証するだけ!
この時に最も大事なのは相手の攻撃を受けた最初の状態です。しっかりと受け止めるが基本、余裕があれば受けて直ぐに攻撃か崩しです。
よく見かける受けながら当身とか柔術まがいの柔らかい手では受け止められていません!
捕手の最も効率良く止める形は自然体から剣の構えを想像して下さい。
③捕手が最後に技を緩めている形にして、受けは跳び受けの稽古に繋げる!
④跳び受け手順
一度、ゆっくりと前まわり受身を左右してもらう。
得意な方が右なら、そのまま捕手は受けが回った瞬間に少し手を持ち上げて、鉄棒の前周りの様なコツを掴ませて上げる、注意としては最初は反対の手を手のひらを上にして必ず捕手の袖を掴んだまま受身する事、掌を上にする事により反対の肩を入れる事を防ぎます。
脚と手は捕手から遠い方を少し前に出して、爪先と腰は必ず回る方向に向ける事をしっかりと身体で覚える事!
この時経験者でも身体が横に流れている事が多々あり得ますので、丁寧に互いにもう少し前まわりして下さいと助言する事!
可能なら左右交互の会ので難しい時はまず左右どちらかを会得すること!
この身体が縦周り出来てから次の段階が良い!
静止からの稽古は互いに握手して、受けはもう一方の手で捕手の袖を持つ。そして握手した手を前回りの要領で飛び越える。
技の中で稽古する時は、例えば小手返しの時に捕手は痛める様な捻りは絶対にしない事!
最初は受けが前を向いて腰と爪先が受けの体制になるまで待つ、受身する方は空いた手で捕手の袖を必ずつかむ事!
そして受け手のタイミングで前回りをする。それが完全に出来れば少し高い位置で受身を行い、捕手は投げる時にしっかりと手を高く保ち姿勢も崩さないように踏ん張る。
ちなみに研究して本当の所が見えてくるといにしえの人々の知恵に感嘆します。古流の形特に江戸時代に発展したであろう部分は現代に通じるどころか遥かに深く高いレベルが有ります。近代の一部を取り出した、ルールありきの知恵や技術とは奥深さに差が有ります、浅薄者は格闘オタクを見れば歴然ですねー。
近代格闘技ではほとんど理合では無く、体格、体重、スピード、筋力、反射神経、動体視力、この辺りだけで補えます!この様な近代スポーツ論を古武道の身体作りや、稽古に当てはめる程愚策は有りません!
日本の古流には即効性に使える技術と時間はかかるが人生において身体を知る奥深いの両面が有り、出来る限り古流の形を知りそこに隠された知恵を汲み取るのもです。