お休みなので雑文です!
最近、美術館で日本画を拝見する機会がありました。
私も若い頃はどちらかと言えば所謂西洋かぶれの傾向が有り、憧れや格好良さで様々な事を西洋的なモノばかり追いかけてました。
お酒は洋酒、ウィスキー、ブランデー、バーボン、スコッチ。音楽はJAZZ、ロック、ソウル。服装もジーンズ、バンタロン、革ジャン、等々。
芸術も西洋画はダビンチから、モンブラント、印象派とそれぞれの凄さや良さを感じさせてもらいました。
歳を取ると共に己のルーツや東洋文化諸々に興味が出て、日本的なモノの再発見にも、こと有る毎に試みています。
墨絵を見てモノクロなのに松の緑を感じ、水の流れ、雪の寒さ、夏の暑さ、西洋画とは異なる遠近、動植物の生き生きとした描写、躍動感、逆に色を使わず色を見せ、中には架空の動物、鳥、獣、天上人からまで感じさせる、精妙等、の技術の高さに気付かされます。
日本人が東洋の中国から文化的なモノが輸入され、それをさらに高め深める工夫と弛まぬ努力には、同じ民族国民として誇りに思い頭が下がる思いです。
この何事においても、真摯に向かい、努力し続け、際限なく高み深みを増し、それぞれの道を極めようとする、飽くなき探究心、その道への追及の心は、各界の名人とは比べ様も無いでしょうけれども、全ての日本人に宿る資質の様に思います。
仕事や業合に軽重は有りませんが、例えば庶民の生活に近いタコ焼きや鯛焼きをされている方々の中に、職人とまで行かない方でもその手付き、手捌き、四季に合わせた感覚等は一目に値する事も多かったものです。目的は様々でも突き詰めたり効率をはかったり飽く無き繰返しから生まれる技には見るべきモノが有ります。
いわゆる、肩書き好きや他者の権威などでしか価値が見えない者や、本物を見る目が培われていない者は、他者からの評価基準でしか物事がはかれず、そう言った価値観に拘泥します。
この手の小人が本当の美術評価を変えたり、間に入り込んで既得権にしがみつつ金儲けして、本物の価値を歪めたりします。
しかし、私如きの凡人でもそれなりの人生経験をどの分野でも良いので経て、苦労を知れば自ずと心眼が少しは目覚め、前記のごとく本物の価値も感じ取れる様になります。一時しのぎの嘘で固めたメッキ者では、この日本人の本物を見る目が養われた世界では通用しません。
現在、携わっている、古武道世界でもそれは、顕著です。
真に大事な事を理解しそれを守り、研究し、正しく発展するものが、参加人数に関係無く本筋を守り、正道を継承出来ていきます。
幸い大東流合気柔術の神戸地区メンバーは経験値の差はあれども、正道を歩いてますので、この日本の無形文化財の技を更に深く身に付け、少しでも多くのマトモな人へ継承される様に、御自分の健康に寄与しながら続けて下さい。