今回の合宿のテーマは、後半戦に向けてのベースアップ&ツール・ド・北海道に向けての集中強化トレーニングということで行われた。
その為、今回の参加は足並みをそろえる為、基本TR選手のみ、そしてBR-1にいるが、TR選手並みの力がある、ナオとマサルを追加してのメンバーだった。
春先チームの調子は良く、結果もそこそこ付いてきたけど、主要選手が海外遠征で不在だったということで、素直に喜べる内容ではなかった。
アンダー23以下のレースでは、良い結果が出るも、エリートクラスではメッキリ駄目。
レースが続いてしまうと、その前後は調整になってしまうし、土曜は遠征で潰れ、日曜レース。
レースもしっかり追い込めて最後まで走れていれば別だが、半分も走らないうちにトップ集団から切れていたら練習にもなっていない。
そんな状態が、私だけではなくチーム全体に及んでいたので、苦しい前半戦だった。
後半戦仕切りなおしする為には、いったんレースが空く今がチャンスとなる。
加東ロード(実業団レース)が9月頭にあるので、そこまでが本当に重要な期間となる。
前半戦の悔しさを忘れず、合宿に集中しなきゃならない。
私は、そのような気持ちで望んだ今回の合宿だった。
私もそうだが、よく
『調子が悪い』
『調子が良い』という表現を使う。
調子が悪いと、『疲れている』という表現も出てくる。
本当に疲れ切っていることもあるが、大体の場合、言い訳なパターンで練習不足になりがちになる。
今回、若手の選手から面白いことを学んだ。
私も含め、チームメイトも頷く。
そーなのだ。何かしら理由を付けては練習してないだけなのだ。
私たちの前半戦もそう、レース続きだったとはいえ、少なくても私は練習不足で、確実に弱かった。
後半戦の始まり合宿。今回はまず乗り込む。強くなるには乗るしかない。
時間と距離。5時間、6時間乗ってれば、強度は全体的(トータル的)にみれば上がってない。ピンポイントで上げることはするけど。
距離乗れば、時間乗れば、強くなるわけではないが、ベースアップをするには重要なことだ。
今回のように、みんなで集まれる合宿は貴重で、一人ではできないトレーニングをすること。そして、同じトレーニング時間の中でも、どれだけそのトレーニングの内容を濃くするかは、選手次第になってくる。
彼が中学校の時からしっているマサルは、とても成長した。(まだ18歳だけど)練習が終わった後に、あそこのところが。あそこなんで切れたんだろう? なんで我慢できなかったのだろう?
あそこで、あーいう展開に出来れば等等、トレーニングした1日を振り返り、しっかり自分の弱かった点、良かった点を話すところ。
チーム練習は、競い合うことが本当の目的ではなく、自分の弱さをさらけ出し、どうしたら改善できるか?その課題を見つけ、帰って各自練習をし、再度チーム練習で確認。そんなイメージで良いと思う。
淡々と走っている練習に見えても、選手は大体レースを想定したトレーニングをしている。残り5キロや10キロを想定しての掛け合い。アタックのやりあい、登りでのイメージ、下りのイメージ、平地のイメージ、アタック、人の気配、観察、ペースアップ、頂上付近の仕掛け方、対応の仕方。先行したら逃げているイメージで。遅れたら、追走するイメージ、自分の勝ちパターンに持っていくイメージなどなど
全てが、みんなと行う合宿には含まれていて、同じトレーニングの中でも、どれだけレースのことを考え、集中してトレーニングするかによって、同じ時間を使ったトレーニングでも、個々の差はでてしまう。
そのようなことを、私は、まさるの会話から、しっかり考えて合宿に参加しているなぁ~と感じとれたので、成長したなぁ。と嬉しく思ったことだった。
今回の合宿はとても頑張れていたまさるは、そういった考え方が出来るようになったことも、一理あると思う
(写真:まさる)
そして、実質最終日となったベルマーレ合宿4日目、天気はあまり思わしくなかったが、当然トレーニングは決行された。
コース:白州→富士見峠→塩尻峠→諏訪湖→長野県松本市→武石峠→玉ヶ原→美ヶ原牧場→ビーナスライン→扉峠→和田峠→霧ヶ峰→大門峠→茅野。
走行距離:150キロ
走行時間:5時間30分
メンバー、私、キャプテン、シュン、ナオ、コースケ、コウダイ、トモの7名
峠三昧の面白いコースだった。
初めの富士見峠はまずウォーミングアップ。塩尻峠は、あまりペースを上げたくないオーラが出ていたが、ツーリングで走っているわけじゃないので、先頭固定でペースを上げさせて貰った。
頂上通過後、市街地辺りで、コウダイが体調がイマイチとのことで引き返えした。
お大事に~
松本から、浅間温泉、そして、美ヶ原のヒルクライムレースがあるコースに入った。序盤の2,4キロが死ぬほど勾配がキツク、既にバラけ出した。ここは後半1キロから踏み出して追い込む。
勾配が緩くなるところで一旦後続を待ち、合流してから再出発。7~8%の勾配の登りが20キロ続くので、先頭交代できる選手は、ローテーションして、出来ない選手は、付き位置で、出来るだけ全員が長い時、高い強度レベルでトレーニングを行った。
しかし、現実は、登りが得意な選手もいれば平地が得意な選手もいて、なかなか足並みは揃わない。だんだんスイッチが入ってしまうと、私とコースケの二人に。
彼とは、足並みが揃うので、一緒に付加を落とさず頂上を目指し、武石峠通過。一旦後続を待って再出発。
まだまだ、上るのだが、
ん????????????
ここ来たことあるぞ??
あれ???
そう、昔昔、合宿で来たことあった道だがすっかり忘れていた。
ここ…
行き止まりだ
U-ターンするしかないね。という感じだが、どちらにせよ、日没が危なくなってきた。
そこで、山の方がいたので、この先の登山道のことを聞いてみる。
天候も悪いし、少しヤバメだが、この先の登山道を少し行くと、4キロでビーナスラインに出るということと、ホテルがあるので、車も一応通る道、自転車も通っているとの情報を貰ったので、引き返すよりは良いとの判断。シクロクロス選手権の始まりだった。
霧はスゴイは、下はダートだは、標高2000メートルで寒いはでエライところだったが、登山の人だろうか?何気に普通に人がいる。
こんなところ、人いなかったら、凄く不安だが、人がチョコチョコ歩いていたり、自転車乗りも居たし、チームメイトも居たので、安心できた。
しかし、標高2000メートルで、まさるがパンク!!
パンク修理を待っている間。濡れた身体は冷え切って、真面目にガタガタ震えてきた。
腹も減ってきたが、飲み物、食べ物も底を尽きている。
早く、霧が峰の売店まで行きたい!!
それだけだった。
ダートを抜けると、知っている道にでた。
みんな疲れているようで、直ぐに、私、キャプテン、ナオの三人になり、程なくして、私単独。個人TTの始まりです!
扉峠、和田峠、を超えたが、既にハンガーノック!
目がチカチカしてきて、手が痺れ、ガス欠寸前…
それでも、100メートル後ろにはナオが迫っているので、力を抜くわけにはいかなかったが、ラスト1キロの看板が見えほっとしたと同時に、全く力が入らなくなってしまい、ナオにパスされた。
みんな同じ状況だったが、あそこで踏ん張れなかったのは、気持ちの弱さだった。
レースでもハンガーノックはありうる。そこで踏ん張らなきゃレースでも出来ないしね。
霧が峰で後続を待っているが、もー寒さがハンパない
ガタガタ震えて、唇が青くなってしまった選手もいたくらい寒かった。
夏とは思えない。
だんだん時間的に日没に間に合わなくなってきた。ライトもほぼみんな持ってないので、帰りは危険という判断で、茅野まで監督に迎えに来て貰った。
よって、今回の練習は、全員DNF…(泣)
ジュニアやアンダー23の選手があれだけ走れているのだから、エリートの私はもっと走れなくてはならない。
そんな刺激を貰った今回の合宿でした
そして、全員、高いレベルのモチベーションと意識でトレーニングに打ち込んだので、意味のある後半戦合宿、第1弾だったと思います。